衝撃だった“銃型コントローラー”の登場 自宅で楽しめたガンシューティングゲーム
画面に現れる敵などの標的を、銃型コントローラーで実際に狙い撃つ「ガンシューティングゲーム」は、ゲームセンター用のゲームとして人気を集めていた。1984年にはファミコン用の光線銃シリーズが発売され、家庭でもガンシューティングゲームが楽しめるようになった。本記事では、家庭でガンシューティングを楽しむために発売された周辺機器とゲームについて振り返る。
ガンマン気分を味わえる名機たち
画面に現れる敵などの標的を、銃型コントローラーで実際に狙い撃つ「ガンシューティングゲーム」は、ゲームセンター用のゲームとして人気を集めていた。1984年にはファミコン用の光線銃シリーズが発売され、家庭でもガンシューティングゲームが楽しめるようになった。本記事では、家庭でガンシューティングを楽しむために発売された周辺機器とゲームについて振り返る。
84年に発売された「光線銃シリーズ ガン」(任天堂)は、ファミコンに接続して使用する銃型コントローラーだ。引き金を引くと画面内のターゲットが光り、銃口のセンサーが命中判定を行う構造。本機器の対応ゲームとして同時期に発売された『ワイルドガンマン』(任天堂)は、西部劇の早撃ち勝負が楽しめるが、プレイヤーからは「使用する銃が本格的な見た目でカッコイイ」「なかなか上手く反応してくれないのでイライラ」と賛否両論の声があがっていた。
93年にはスーパーファミコン用のゲーム『スーパースコープ専用スーパースコープ 6』(任天堂)が発売。ゲームと一緒に光線銃「スーパースコープ」が同梱されており、ファミコン版の光線銃とは異なるバズーカを彷彿とさせる形状で肩に担ぐこともできた。SNS上では、2023年9月に4Kレストア版が公開された映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』にスーパースコープが出ていたことでも話題になった。
94年にはコナミから光線銃を同梱したスーパーファミコン用ゲーム『リーサルエンフォーサーズ』が発売された。本作はアーケードの移植版で、光線銃もアーケード版を忠実に再現している徹底ぶりだ。襲ってくる強盗などの悪党を撃ち倒してステージを進めていく本作に、SNSでは「独身寮の娯楽室で同期の皆で遊んだ」「家のブラウン管テレビの前で熱中した」など、昔プレイした思い出を懐かしむ人の声が集まっている。
最後に紹介するのは、95年に発売されたセガサターン用の拳銃型光線銃「バーチャガン」だ。本機器は、アーケードゲーム『バーチャコップ』(セガ)に登場する銃「ガーディアン」を基にデザインされた。そんな本機器対応ゲームの第1弾として発売されたのは『バーチャコップ』のセガサターン移植版である。本作は、弾が切れるとリロードが必要だったり、民間人に発砲できたりとリアルな仕様が人気だった。そんなセガの名作に対してSNS上では「バーチャガンで遊びまくって腕が筋肉痛になった」「バーチャコップだけを目的に、バーチャガンとセガサターンを買った」など、当時夢中になったプレイヤーが互いの武勇伝を語り合っている。
当時の光線銃はブラウン管のテレビにしか対応しておらず、現在のテレビではプレイできないと嘆く人も少なくない。ブラウン管のテレビを引っ張り出してきて、懐かしのガンマン気分を味わえたら、きっと爽快な気分になれるのではないだろうか。