ゲームなのに電話でアイドルと通話? 異色コラボで話題を集めたファミコンソフト3選
人気タレントや番組との意外なコラボレーションで、ゲームファンから話題を集めたファミコンソフトが存在する。今回はそんな独自の魅力を放っているファミコンソフトを紹介する。
入手困難なソフトも登場
人気タレントや番組との意外なコラボレーションで、ゲームファンから話題を集めたファミコンソフトが存在する。今回はそんな独自の魅力を放っているファミコンソフトを紹介する。
最初に紹介するのは、1980年代を代表するアイドルとして絶大な人気を誇った中山美穂をヒロインとしたゲーム『中山美穂のトキメキハイスクール』だ。同作品は87年に任天堂からファミコンディスクシステムで発売され、ゲームパッケージには中山が受話器を持っている写真を使用している。彼女のファンならば、つい手に取ってしまうゲームである。
同作品の最大の特徴は、ゲームを進めると電話番号が表示され、その番号に電話することで、中山からゲーム攻略のヒントを聞くことができるというもの。事前に録音された声であるものの、トップアイドルと電話できる画期的なゲームシステムである。SNS上では「もしもしなんて言ったりして、すごくドキドキしながら電話した」「ゲームの途中でアイドルからヒントをもらえるなんて斬新」など、ほかのゲームにはない独自の楽しみがあったという声が寄せられている作品だ。
次に紹介するのは、人気ラジオ番組『オールナイトニッポン』と人気ファミコンソフトの異色のコラボとして、ゲームファンを驚かせた『オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズ』だ。同作品はファミコンディスクシステムで生産され、通常の『スーパーマリオブラザーズ』とは一線を画した特別版である。
ゲームでは、クリボーなどの敵キャラが、当時『オールナイトニッポン』でパーソナリティーを務めていたサンプラザ中野(現サンプラザ中野くん)がモデルになっていたり、背景の一部には『オールナイトニッポン』を連想させるアイテムが描かれていたりと遊び心満載の内容だ。
そして、各ワールドをクリアした先に待っているキャラが、当時のパーソナリティーをモデルにしていたのも、番組ファンの心をつかんだ理由だろう。この『オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズ』は、配布を目的とした記念品として3000本限定で制作されたが、商品化を希望する声が多数あったことから、数量限定で販売もされた。だが、流通量が極めて少なく、同作品をプレイしたくてもできなかった人も多かったようだ。SNS上では「当時、なかなか手に入らなくて欲しくて欲しくてたまらなかった」「今持っていたら一生自慢できたのに」と、手に入れることができずに悔しい思いをした人の声が寄せられている。
最後に紹介するのは、90年にパック・イン・ビデオ(現マーベラス)から発売された『爆笑!スターものまね四天王』。ものまね四天王と言われていたコロッケ、清水アキラ、ビジーフォー、栗田貫一をメインキャラにしたスゴロクが楽しめるゲームだ。冒頭からモノマネをしたキャラが登場するので、この先どんな楽しみがあるのかとワクワクさせてくれる。
本編は、ものまね四天王のなかから1人を選び、スゴロクを進め止まった場所でモノマネなどのイベントが発生、芸を磨いていくというシステムだ。最終的には「あわや先生」に認められる日本一のものまね名人を目指す。ゲームをプレイしていると、多くのものまねが見られるので、それだけでも楽しめる作品といえる。当時プレイした人のなかでは「オープニングからすでに面白い」「ものまねがたくさん見れて中毒性があった」など、面白さを評価する声が寄せられている。
今回紹介した作品には、タレントの魅力がゲームに反映されることで、独自の楽しみ方が生まれていた。多くの人にゲームの魅力を伝えるきっかけとなったのは間違いないだろう。