73歳・伊集院静氏が公表した肝内胆管がん 近年増加傾向も「肝切除を受けた場合の5年生存率は41.5%」
作家の伊集院静氏(73)の所属事務所は27日、同氏が10月初旬に肝内胆管がんと診断され、治療のために当面の間は執筆活動を休止すると書面で発表した。
所属事務所が発表「一刻も早い治療と十分な静養が不可欠」
作家の伊集院静氏(73)の所属事務所は27日、同氏が10月初旬に肝内胆管がんと診断され、治療のために当面の間は執筆活動を休止すると書面で発表した。
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「この度、伊集院静が10月初旬に肝内胆管がんとの診断を受けました。医師との相談により一刻も早い治療と十分な静養が不可欠であると判断いたしました。つきましては当面の間、執筆作業を休止させていただくこととなりました。皆様にはご迷惑やご心配をおかけすることを心よりお詫び申し上げます。療養期間中はどうか皆様温かく見守って頂けますと幸いです」
伊集院氏は2020年1月21日、くも膜下出血で倒れて病院に救急搬送され、翌22日に長時間の手術を受けている。だが、2月には退院。その後、仕事を再開した。
一般社団法人 日本肝胆膵外科学会の公式サイトによると、肝内胆管がんは肝臓で作られた胆汁という消化液を肝臓から十二指腸まで運ぶ胆管のうち、肝臓内に位置する胆管に発生する。肝臓から発生する「原発性肝がん」の1つで、肝細胞がんに続いて2番目に多く、約4%を占めている。頻度は低い腫瘍だが、近年増加傾向。病気の原因として、肝内結石症、原発性硬化性胆管炎との関係が報告されている。肝炎ウィルス感染との関連も指摘されているが、同じく肝臓に発生する肝細胞がんとは違い、基本的には正常な肝臓に発生する。早期発見が難しく、腫瘍がある程度大きくなってから発見されることが多いのも特徴とされている。
治療は、病変の切除が可能であれば手術が最も有効なため、肝切除が中心。手術が適していない場合には化学療法や放射線治療を行う。肝内胆管がんのうち、肝切除を受けた場合の5年生存率は41.5%、肝切除が適応とならなかった場合には5年生存率は26.3%となっている。