クレージーキャッツ・犬塚弘さんの死去を正式発表「詳細な情報は公表を控えさせていただきます」

ジャズバンド、お笑いグループ・クレージーキャッツのメンバーで俳優の犬塚弘(いぬづか・ひろし、本名:弘=ひろむ)さんが死去したことを28日、ワタナベエンターテインメントが発表した。94歳だった。通夜および告別式は既に執り行われ、「生前の本人の意志により、これより詳細な情報につきましては公表を控えさせていただきます」としている。犬塚さんはかつて渡辺プロダクションに所属。2000年に同社から分社化したワタナベエンターテインメントからの発表となった。

犬塚弘さん
犬塚弘さん

94歳 7人で最後に生存したメンバー…2020年に俳優引退

 ジャズバンド、お笑いグループ・クレージーキャッツのメンバーで俳優の犬塚弘(いぬづか・ひろし、本名:弘=ひろむ)さんが死去したことを28日、ワタナベエンターテインメントが発表した。94歳だった。通夜および告別式は既に執り行われ、「生前の本人の意志により、これより詳細な情報につきましては公表を控えさせていただきます」としている。犬塚さんはかつて渡辺プロダクションに所属。2000年に同社から分社化したワタナベエンターテインメントからの発表となった。

 犬塚さんは1929年3月23日、東京都生まれ。ハナ肇さんの誘いでクレージーキャッツの前身であるハナ肇とキューバン・キャッツの結成に参加し、ウッドベースを担当。その後、55年結成のクレージーキャッツの一員としてテレビ、映画などに出演。ハナさん主演映画『馬鹿が戦車でやって来る』(64年)では脇役を好演し、俳優としても高く評価されるようになった。また、グループはフジテレビ系『おとなの漫画』、日本テレビ系『シャボン玉ホリデー』などのバラエティー番組や、61年発売の『スーダラ節』、62年の映画『ニッポン無責任時代』の主題歌『無責任一代男』が大ヒット。音楽とコメディーを組み合わせたスタイルは、ザ・ドリフターズなど多くのバンドに影響を与えた。ベーシストの犬塚さんもおとぼけキャラで人気者になり、「ワンちゃん」の愛称で親しまれた。

 80年代以降、グループ活動はほぼなくなり、各自が俳優、タレントとして活動。犬塚さんは山田洋次監督の『男はつらいよ』シリーズ、NHK連続テレビ小説の『本日も晴天なり』『こころ』『おひさま』など、数々のドラマにも出演。一方で、2015年頃に妻が亡くなり、自身も90歳を目前に思うように動けなくなったとして、20年公開の映画『海辺の映画館~キネマの玉手箱』(大林宣彦監督)を最後に「俳優」としての活動を引退することを明らかにしていた。

 なお、クレージーキャッツのメンバーでは、リーダーのハナさんが93年に死去し、94年に石橋エータローさん、96年に安田伸さん、07年に植木等さん、2010年に谷啓さん、12年に桜井センリさんが亡くなっていた。

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