【RISE】風音、24歳で引退発表 引退試合を拒んだ理由「心が揺らぐ瞬間はありました」

立ち技格闘技団体「RISE」で活躍しているキックボクサーの風音(TEAM TEPPEN)が25日、都内で会見を行い、引退することを明かした。オールバックのヘアースタイルにベージュのジャケットを着用して登場。時折、目をうるませるも涙なしにさまざまなことを語った。

風音【写真:ENCOUNT編集部】
風音【写真:ENCOUNT編集部】

“友人”政所仁との対戦で満足「ふたをしたい」

 立ち技格闘技団体「RISE」で活躍しているキックボクサーの風音(TEAM TEPPEN)が25日、都内で会見を行い、引退することを明かした。オールバックのヘアースタイルにベージュのジャケットを着用して登場。時折、目をうるませるも涙なしにさまざまなことを語った。

 2019年からRISEバンタム級で活躍してきた24歳(27日に25歳)の“ハングリーピストルズ”風音。21年のトーナメント(RISE DEAD OR ALIVE 2021-53キロトーナメント)で優勝。頭角を現す。“神童”那須川天心のRISE引退マッチでは対戦相手を務めていた。立ち技最大級のビッグイベント「THE MATCH 2022」にも出場。K-1の黒田斗真に判定勝ち。ここ最近は3連敗中だった。

 引退の理由に挙げたのは今年7月に行われた“友人”政所仁との2度目の対戦だった。

「7月に政所仁と試合をして、格闘技を22年やってたんですけど、やり残したことも未練も後悔もなにもないなと思えたから。僕の格闘技人生を政所との試合でふたをしたいなと強く思ったからです。

 上京して、RISEに出させてもらって約5年になる。ぼくのなかでは格闘技が全てでRISEがすべて。そこでいろんな経験をさせてもらったのは本当に幸せでありがたい時間やったと思います。挙げだしたらキリがないほど感謝する人がいる。RISEのみなさん、まずTEPPENのチームのみなさん。ABEMAのみなさん、裏で動いてくださったカメラマンさん、レフェリー、ジャッジのみなさん、対戦していただいた選手のみなさん。スポンサーのみなさん。良い時も悪いときも応援してくれたファンのみなさん。友達、彼女、何よりもずっとこの道を進ませてくれた家族のみんなには本当に感謝してもしきれないくらい感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。いろんなことありましたけど、しんどいのがほとんど。それを超える楽しさとか、やっぱりキックボクシングが好きなので、それにこれだけ命をかけられたことは本当に幸せでした。長い間、ありがとうございました」

 団体の伊藤隆代表は「まだ25歳、まだ若いのにもったいない」と悔やみ、引退試合を勧めたというが、風音はこれを拒んだ。その理由についてこう語った。

「何度も言われて心が揺らぐ瞬間はありました(笑)。でも、僕の気持ちとしては政所仁との試合を本当に最後にしたかった。それの上塗りをしたくなかった。引退試合をしてしまうと、このタイミングで辞める意味が変わってくる。もう全部はあの試合を僕の終わりにしたかった」

 引退式は12月16日、両国国技館で行われる。

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