10月25日は『ぷよぷよ』誕生日 今なお進化し続ける大人気“落ちゲー”の歴史

今から32年前の1991年10月25日に『ぷよぷよ』がリリースされた。上から落ちてくるブロックなどをルールに沿って消していくパズルゲーム(通称:落ちゲー)で、今ではeスポーツ大会が開かれるまでに進化した。そこで本記事では「落ちゲー」と呼ばれる3つの代表的な作品を振り返る。

誕生から32年を迎えた『ぷよぷよ』【画像:(C)SEGA/COMPILE 1992】
誕生から32年を迎えた『ぷよぷよ』【画像:(C)SEGA/COMPILE 1992】

『テトリス』に『ドクターマリオ』…“落ちゲー”の歴史

 今から32年前の1991年10月25日に『ぷよぷよ』がリリースされた。上から落ちてくるブロックなどをルールに沿って消していくパズルゲーム(通称:落ちゲー)で、今ではeスポーツ大会が開かれるまでに進化した。そこで本記事では「落ちゲー」と呼ばれる3つの代表的な作品を振り返る。

 まず紹介するのは『ぷよぷよ』。本ゲームは、頭上から落ちてくる「ぷよ(ぷよぷよとも呼ばれる)」と呼ばれるモンスターを色でそろえて消していくゲームだ。

 やりかたは、最初に2つセットで落ちてくる「ぷよ」を回転・移動させ積み上げる。同じ色が4つそろうと「ぷよ」は消滅。空いた空間には上部の「ぷよ」が新たに落下し、同じ色が揃ったら再び消滅する。これを繰り返すことで画面から「ぷよ」を減らしていくのである。

 今でこそ対戦モードで「じゃまぷよ」が落ちてきたり、「ぷよ」を消すたびに再生される「ファイヤー」「ばよえ~ん」などのボイスが当たり前になったりとゲーム性が増しているが、発売された当初はそのいずれもが搭載されていなかった。

 このようなシステム変更が加わったのは、1992年10月に登場したアーケード版からである。このアーケード版が、のちにメガドライブやPCエンジンなどのハードに移植され、大ヒットを記録した。

 SNS上では「昔はパソコンで遊んで、今はメガドライブミニで子供と遊んでます」「親子揃って夢中になって遊んだ」と世代を超えて楽しんだとの声が見られる。

 そんな『ぷよぷよ』発売の7年前、84年に世に出たのが『テトリス』だ。当時のソビエト連邦(現在のロシア連邦)のコンピューター技術者アレクセイ・パジトノフ氏らによって開発されたゲームだ。画面上部から落ちてくるさまざまな形の「テトリミノ」を、回転させたり左右に動かしたりして積み上げていく。横一列にブロックがそろうと、その列が消えるというシンプルなルール。ちなみに『ぷよぷよ』は無機質なブロックを扱う『テトリス』を参考に、「ぷよ」という柔らかいキャラクターを使い違いを生み出した。

 2023年3月31日には『テトリス』の開発過程をサスペンスとして描いた映画『テトリス』もApple TV+で配信されるほど、世界的に認知されている人気ゲームなのだ。

 また、昨今では『ぷよぷよ』と異種対戦できるゲーム『ぷよぷよテトリス』も登場し、さらなる進化を見せた。SNS上では「昔ゲームセンターでレベルカンストするまでプレイし続けた」「寝付けなくて徹夜でテトリスした」との声があがり、その中毒性がうかがえる。

 最後に紹介するのは、1990年に任天堂から発売されたゲームボーイ版『ドクターマリオ』だ。ビンの中のウイルスを消すために、上部から投げ入れられるカプセルを回転・移動させるゲーム。縦横に4つ同じ色が並べば、そのウイルスとカプセルが消えるルールだ。

 当時のゲームボーイは白黒画面だったため「色が判別しづらくて時々勘と運でカプセルを置いていた」との声があがる一方で「視認性を上げるための工夫に感動した」との声もあがっている。実際、3色のウイルスを表現するのに、グレー色を使わずに黒と白を格子状に並べて視認性をあげる工夫が施され、カラー画面が当たり前の現代では考えられないメーカーの努力を感じる。

 今もなお進化を遂げてファンを喜ばせている落ちゲーの数々。秋の夜長にのんびりと今回紹介した落ちゲーを楽しんでみるのも一興だろう。

次のページへ (2/2) 【写真】『ドクターマリオ』実際のプレイ画面
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