一番好きな80年代漫画ヒロインは? 浅倉南に音無響子…少年時代に心を奪われた女性キャラ
現代のオジサンたちがまだ少年だった1980年代。当時の漫画には子どもながらにあこがれたヒロインたちがいた。今回は少年時代に心を奪われた80年代の漫画ヒロインを振り返る。
容姿端麗、才色兼備なヒロインたちに夢中になった少年時代
現代のオジサンたちがまだ少年だった1980年代。当時の漫画には子どもながらにあこがれたヒロインたちがいた。今回は少年時代に心を奪われた80年代の漫画ヒロインを振り返る。
まず紹介するのは、81年から86年まで『週刊少年サンデー』(小学館)で連載されていた『タッチ』(作:あだち充)に登場する浅倉南だ。主人公・上杉達也の幼なじみで、野球部マネジャーと新体操部の二足のわらじをこなしている。
南は、容姿端麗の優等生で、まさに才色兼備という言葉が当てはまるヒロインだ。自分の学校にも彼女のような女子がいてほしいと思った読者は少なくないだろう。
続いて紹介するのは、『きまぐれオレンジ☆ロード』(作:まつもと泉)に登場する鮎川まどか。彼女もあこがれる人が多い漫画ヒロインの1人ではないだろうか。同作は84年から87年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されていた漫画の登場人物である。
ストーリーは主人公・春日恭介と、転校先の高陵学園中等部で出会う鮎川と後輩・檜山ひかるの三角関係を描いた学園ラブコメで、鮎川の大人っぽくてセクシーな一面が読者の心を掴んだ。
鮎川は、当時の漫画のヒロインとしては珍しく、喫煙するキャラだった。勉強の成績は優秀で、抜群の歌唱力まである鮎川が、実は不良な一面もあるというギャップにしびれたファンも多いだろう。春日と出会ったことで、鮎川のイメージが変わっていく様子も、読者を魅了した要因の1つだろう。
憧れた漫画ヒロインで、忘れてはならないのが『めぞん一刻』(作:高橋留美子)の音無響子である。同作品は80年から87年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載された漫画だ。「一刻館」という古いアパートに住む主人公・五代裕作と管理人で若くして未亡人となった響子のラブストーリーである。
響子に一目惚れする五代だが、未亡人である響子は五代の気持ちに応えられないでいた。しかし、ストーリーが進むにつれて徐々に五代に惹かれていく響子。五代にまったく興味がなさそうで、実はヤキモチ妬きな響子の意外な一面は、読者の人気を呼んだ。
ようやく心を開いた響子は、第158話にて五代のプロポーズを受け入れる。未亡人を経験した響子の「1日でいいからあたしより長生きして。もう1人じゃ生きていけそうにないから……」というセリフはファンの間でも珠玉の名言として語り継がれている。
響子とは対極な魅力をみせるヒロインは、漫画『キャッツ・アイ』(作:北条司)の来生三姉妹だ。81年から84年まで『週刊少年ジャンプ』で連載され、作中では主人公・来生瞳と姉の泪、妹の愛という3人の美女が登場する。
喫茶店を営みながら、裏では画家だった父の遺作を取り戻すために、怪盗キャッツアイとして活躍するストーリー。同作で特徴的なのは、怪盗コスチュームである。キャッツ・アイのコスチュームは、なんとレオタード。目立って仕方がない格好だが、三姉妹のレオタード姿がセクシーで、当時は多くの読者をくぎ付けにした。
最後に紹介するのは『ハイスクール!奇面組』(作:新沢基栄)に登場したヒロイン・河川唯である。80年に『3年奇面組』、82年から『ハイスクール!奇面組』とタイトルを変えて『週刊少年ジャンプ』で連載されていた作品に登場した。
同作は一堂零率いる奇面組を中心に繰り広げられる学園ギャグ漫画だが、唯はかわいい容姿と天然ボケな一面、いたずら電話にも素直に対応する優しい女子という設定で描かれ、人気を博した。
80年代の漫画ヒロインには、特別な思いがある人も多いだろう。あの頃を思い出しながら、少年時代に出会った漫画をもう一度読み返してみるのもいいかもしれない。