ウルトラマン温故知新を語る 森永卓郎、鴻上尚史が「カネゴン」から学んだこと
ウルトラマンシリーズの歴代作品の魅力を伝える温故知新のプロジェクト「ULTRAMAN ARCHIVES」の一環としてPremium Theaterスペシャルトーク&上映会が21日、都内の映画館で開催された。経済アナリストの森永卓郎氏、作家・演出家の鴻上尚史氏、司会として映画評論家/クリエイティブディレクターの清水節氏が登壇。ウルトラQに登場した「カネゴン」や作品解説、金融観について熱く語り合った。
ウルトラマンシリーズの原点となったウルトラQ「カネゴンの繭」 上映トークイベント
ウルトラマンシリーズの歴代作品の魅力を伝える温故知新のプロジェクト「ULTRAMAN ARCHIVES」の一環としてPremium Theaterスペシャルトーク&上映会が21日、都内の映画館で開催された。経済アナリストの森永卓郎氏、作家・演出家の鴻上尚史氏、司会として映画評論家/クリエイティブディレクターの清水節氏が登壇。ウルトラQに登場した「カネゴン」や作品解説、金融観について熱く語り合った。
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この日は、1966年に放送され、ウルトラマンシリーズの原点となった「ウルトラQ」の「カネゴンの繭」を上映。拝金主義への戒めをテーマの一つに取り上げた同作は、お金を集めることが大好きな金男少年が、振るとお金の音がする不思議な繭に飲み込まれる。目が覚めると、お金を食べなければ生きていけなくなってしまう怪獣カネゴンになっていた……というストーリーだ。
カネゴンのソフビ人形を蒐集しているという森永氏。清水氏から、カネゴンがお金を食べても食べてもきりがないため友達が離れていくシーンについて聞かれると、「これがお金中毒なんです」ときっぱり。「お金お金と言っているとカネゴンになっちゃうぞ。これが私の人生の第一歩」と、自身の金融観に大きな影響を与えたことを明かした。
トークイベントの途中では、舞台袖からカネゴンがひょっこりと登場。独特な造形やデザインについても議論を深めた。鴻上氏は「カネゴンの造形は、かわいらしいのと気持ち悪いのがうまいバランス」とうなった。
鴻上氏は作品の時代背景についても解説し、「カネゴンは絶対的な存在の怪獣ではない。非日常で圧倒的な存在ではないから好き。(劇中で)カネゴンは子供たちと普通にコミュニケーションをしている。あの時代は非日常を受け入れていた。異物に対しても普通にコミュニケーションをする。(カネゴンを)そういう存在にしている。すごいと思うし、そういう時代だったのだと思う」と話した。
最後に森永氏は「カネゴンというのはイソップと並ぶ日本の最高傑作の寓話だと思っている」と強調した。