アニメ『修羅の刻』に登場した歴史上の強者たち 陸奥圓明流との戦いを振り返る

1989年より月刊少年マガジン(講談社)にて連載がスタートした『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』(作:川原正敏)は、有名な歴史上の人物と、陸奥圓明流という名の武術の使い手の戦いが描かれ人気を集めた。2004年にはテレビ東京系にてアニメ化され、陸奥圓明流の動きをアニメーションで見られると興奮したファンも少なくなかっただろう。今回は、『修羅の刻』に登場した歴史上の強者と、陸奥圓明流との戦いを振り返る。

修羅の刻 1巻(川原正敏/講談社)
修羅の刻 1巻(川原正敏/講談社)

偉人は陸奥圓明流とどう戦ったのか?

 1989年より月刊少年マガジン(講談社)にて連載がスタートした『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』(作:川原正敏)は、有名な歴史上の人物と、陸奥圓明流という名の武術の使い手の戦いが描かれ人気を集めた。2004年にはテレビ東京系にてアニメ化され、陸奥圓明流の動きをアニメーションで見られると興奮したファンも少なくなかっただろう。今回は、『修羅の刻』に登場した歴史上の強者と、陸奥圓明流との戦いを振り返る。

 アニメ『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』の第1話から始まる第1部に登場したのが宮本武蔵。武蔵は、浪人たちに追われている美形の少年剣士・吉祥丸を助ける。その場に居合わせたのが陸奥圓明流の継承者・陸奥八雲だ。武蔵が浪人たちを切り捨てても微動だにしない八雲の腕前を察し、勝負を挑む。ただ、このときは八雲に断られ戦いには至らなかった。

 その後、第7話「戦いを極めし者」にて、2人は戦うことになるのだが、強者同士の戦いは一進一退に。武蔵の剣の鋭さになかなか懐に入れない八雲。2度目に懐に入ることに成功した八雲の放った拳をかわす武蔵。奥の手の二刀流を繰り出した武蔵に対して、八雲は奥義「無空波」を放って武蔵を撃破。ただ、武蔵の剣をかわすために自分の刀を使用したということで勝負は引き分けとなった。この2人の戦いにSNSでは「無刀流VS二刀流の決闘シーンは久々に見てもシビれる」や「武蔵と陸奥八雲との一戦は最高のシーン」と、興奮冷めやらぬ声があがっている。

 第8話「天斗と圓」より始まる第2部「寛永御前試合編」では、柳生十兵衛と陸奥天斗の死闘が描かれている。第14話「化物(けもの)」にて、江戸幕府の三代将軍・徳川家光の前で行われた御前試合の最中、2人の戦いが繰り広げられるのだが、家光を人質にとって御前試合会場から去ろうとする天斗の前に立ちはだかった十兵衛。2人の戦いを見てSNS上では「柳生十兵衛と陸奥天斗の壮絶な一騎打ちに体中の細胞が震撼した」「十兵衛との一騎打ち→家臣との殺陣はかっこよすぎて痺れた」との声があがるほど話題になった。

 第15話「眠れる龍」からの第3部「風雲幕末編」では、陸奥出海と新撰組の沖田総司、土方歳三との戦いが描かれる。第21話「我が友、坂本龍馬」で、幕末の立役者・坂本龍馬と交流を深めていた出海は、龍馬暗殺の犯人だと思われる新撰組のいる屯所へ殴りこむ。犯人は新撰組ではなかったが、出海の前に立ちはだかった沖田との因縁が生まれる。

 第24話「雪の如く」で、病に伏せていた沖田の元を訪れた出海は、沖田との真剣勝負に挑む。病の身体をおして戦う沖田と、本気で向き合う出海の姿にSNS上では「最後に一番の突きを見せて沖田が剣士として死ぬ姿がとても良い」や「出海編は 沖田との最後の死合(しあい)がすごい」と、本編の大きな見どころである2人の戦いには称賛の声があがった。

 第25話「北へ」では、沖田との戦いの後、出海は土方の元を訪れる。このとき、土方は新政府軍との戦いの真っただ中。圧倒的不利の状況のなか、土方の前に出海が登場。第26話(最終回)「鬼と修羅」にて、2人は戦場の真っただ中で決闘を始める。SNS上では「最後の土方と陸奥出海の勝負は迫力があり、土方の最期は泣ける」や「最期の突撃を敢行している所は涙もの」とコメントがあり、2人の戦いはもちろん、土方の最期に思いをはせる人も少なくないようだ。

 今回紹介した時代は、負ければ死が訪れるような時代。まさしく死合ともいえる戦いぶりは、多くのファンを夢中にさせた。陸奥圓明流は格闘技ではなく、人殺しの技だというのが伝わる物語だ。

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