アニメ『ちびまる子ちゃん』に登場する城ヶ崎さんといえば、作品随一の美少女キャラとして描かれている。女の子らしい外見でありながら、言うべきことはハッキリ言うなど、気の強い面もある城ヶ崎さんは、同じく美少女キャラ・笹山さんと仲良しの女の子だ。しかし、『ちびまる子ちゃん』のスピンオフ漫画『永沢君』において、原作とはかけ離れたキャラクターを確立している。今回は城ヶ崎さんの衝撃的な行動について紹介しよう。

『永沢君』は、1993年1月から95年5月まで『ビッグコミックスピリッツ』および『ビッグコミックスピリッツ21』で連載されていた『ちびまる子ちゃん』のスピンオフ漫画だ。『ちびまる子ちゃん』の登場キャラクターである、玉ねぎのような髪型が特徴的な少年・永沢君が主人公となっており、中学生になった彼の日常を描いている。そして、同作における城ヶ崎さんこと城ヶ崎姫子は、永沢君のクラスメイトとして登場する。

　学校のマドンナ的存在である城ヶ崎さんは、成績優秀で何でもこなせるお嬢さま。だが、心の奥で「小汚い男に汚されたい」という衝撃的な願望を持っているのだ。「金持ちの夫人が使用人に体を汚される」という内容の小説を愛読しており、その小説のヒロインと使用人を「自分と永沢に重ね合わせる」という、ゆがんだ恋心を抱いているのだ。しかし、永沢は城ヶ崎さんの好意に気づかず、それどころか城ヶ崎さんに対し「下品な男が似合う」などと称している。

　また『永沢君』では、城ヶ崎さんと同じく中学生になった野口笑子（えみこ）も登場する。彼女は『ちびまる子ちゃん』本編と同様、暗い性格だがかなりのお笑い好き、というキャラクター設定だ。永沢はお笑い好きという接点から、野口さんのことを意識するようになる。そんな2人の関係に対し、城ヶ崎さんは異常なほどの嫉妬心を抱くのだった。そして「永沢と野口が恋愛関係にあるのでは？」と勘ぐるあまり、修学旅行先では何度も昏倒し、周囲の人たちを騒がせる。

　城ヶ崎さんの学校成績はかなり優秀だ。にもかかわらず、永沢に執着するあまり、永沢の志望校と同じ商業高校を受験。しかし、永沢は第1志望校に落ちてしまい、城ヶ崎さんは永沢と同じ高校に進学することがかなわなかった。元々の自分の成績よりも、かなりランクを落とした高校を第1志望にしたが、肝心の永沢が落ちてしまったため、城ヶ崎さんの高校生活はつまらないものになったかもしれない。

『ちびまる子ちゃん』本編では、そのかわいらしい外見と人望の厚い性格により、ファンからの人気も高い。しかし、『永沢君』での姫子の「キャラ変」ぶりに、SNS上では「この性癖のゆがみっぷりはヤバい……」「本編では人望とリーダーシップのある可愛いお嬢様と見せかけて、『永沢君』では狂気じみている城ヶ崎さんが好き」「永沢君は結構女運ある」など多くの声があがっている。