「Welcome」の逆を行った置物に6万人が注目 まるでダイイングメッセージな作品が話題
レストランや民家の入り口などで目にする「Welcome」と書かれたボード。SNSではこのボードからひらめき、“逆をいった”作品を制作したクリエーターの逸品が注目された。6万件ものいいねを集めたアート作品を生み出した八羽(@aoiwa_88)さんに聞いた。
SNSをざわつかせたアート 販売の予定はないという
レストランや民家の入り口などで目にする「Welcome」と書かれたボード。SNSではこのボードからひらめき、“逆をいった”作品を制作したクリエーターの逸品が注目された。6万件ものいいねを集めたアート作品を生み出した八羽(@aoiwa_88)さんに聞いた。
「玄関に置くwelcomeのやつの逆バージョンです」という一文と共に2枚の写真が投稿されたのは、10月1日のこと。写真には住宅内の「逃げて」の文字が、おどろおどろしく浮かび上がっている。ダイイングメッセージのように緊迫した文字を見つめているだけで、そわそわとしてくるから不思議だ。鬼気迫る様子をくみ取った人から、6万件ものいいねが寄せられた。
制作した経緯について尋ねると「知らない人の玄関前に置いてあった『welcome』という置物を見て、『見ず知らずの私に対しては全然ウェルカムじゃないくせに、軽々しくこんなもの置くもんじゃないよ』と思ったのが最初のきっかけです」と説明。続けて「『来るな』とか『お帰りください』よりもっと遠回しで、相手を傷つけずに、伝えられる言葉は何かな、と考えた結果、『逃げて』になりました」と言葉を選んだ理由についても明かしてくれた。
制作する過程では「よくあるwelcomeの置物のように、インテリアらしいスタイリッシュさが出るように素材を選びました」と試行錯誤したよう。反響については「『“帰れ”ではなく“逃げて”なのが良い』という感想がちらほらあり、言わなくても分かってもらえたという感じがしてとてもうれしかったです」と笑顔になった。SNSをざわつかせたが、「字面のせいであまりオシャレにはなりませんでした…」と肩をすくめていた。
クリエーターとして「健やかな生活」という名のホームページで自作した商品を販売している八羽さん。制作した作品は「話のタネになるようなものを作れたらいいな」という思いが根底にあると話してくれた。「逃げて」については販売の予定はないという。今後も八羽さんならではのユニークなひらめきに注目したい。