NHKは5日、俳優の横浜流星が主演を務める2025年放送予定の大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』（読み：つたじゅうえいがのゆめばなし）の出演者発表会見を行い、渡辺謙、染谷将太、宮沢氷魚、片岡愛之助の出演を発表した。横浜が共演者らと共に会見に出席し、本作への意気込みを語った。

　本作は、親なし、金なし、画才なし……ないない尽くしの生まれから“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎（横浜）が主人公。天下泰平、文化隆盛の江戸時代中期に、喜多川歌麿、葛飾北斎ら人気の浮世絵師や作家を次々に世に送り出した蔦重こと蔦屋重三郎の波瀾万丈の生涯を描く、笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマとなる。

　主演の横浜は、「喜びや責任感が強く、身が引き締まる思いです」と現在の心境を明かした。そして今作について、「今こそ必要な作品なのかなと。蔦屋は田沼からの取り締まりがきつくなり、自由がなくなっていくなかで、世に楽しいものを送り出していきます。エンタメのあり方を再確認できる作品で、普段濃く描いていないところを描くので、楽しみに待っていただければと思います」とアピール。

　これまでの大河ドラマの印象について、「僕はこの作品が初めてなんですけど、どれがって一番は決めがたい。以前、舞台で宮本武蔵を演じたときに、大河ドラマ『武蔵』を見させていただいて、参考にさせていただきました」と明かした。

　また、片岡が横浜演じる蔦重の師匠であり業界最大のライバル・鱗形屋孫兵衛（うろこがたやまごべえ）を演じる。片岡は「かみそうな名前なんですけど」と役名を紹介しつつ、「蔦重さんが孤独ななかで、兄のような父のような視線で教えていき、だんだんライバルになっていく役なんですよね」と役柄を説明した。

　片岡はこれまで大河ドラマには2016年『真田丸』で大谷吉継、2020年『麒麟がくる』で今川義元、2022年『鎌倉殿の13人』で北条宗時を演じていたが、「今回は本の出版元なので、今までの武将役だと『よしやろう』って気持ちを作る必要があるんだけど、今回は普段の生活の延長でできるのかなと」と意気込むと、「いい感じに出て、休んで、出て、といいペースで出させていただいたので、今後もオファーが来るように頑張ります」と笑顔で語った。