藤子・F・不二雄の隠れた名作『T・Pぼん』完全新作アニメが24年にネトフリ独占配信へ
『藤子・F・不二雄 生誕90周年 企画発表会』が4日、都内で行われ、Netflixで完全新作アニメーション『T・Pぼん』(タイムパトロールぼん)が2024年に独占配信されることが正式発表された。
29年ぶりの新作アニメシリーズとして制作
『藤子・F・不二雄 生誕90周年 企画発表会』が4日、都内で行われ、Netflixで完全新作アニメーション『T・Pぼん』(タイムパトロールぼん)が2024年に独占配信されることが正式発表された。
同作は、『ドラえもん』を始め、『パーマン』や『キテレツ大百科』など往年の名作を手がけた藤子・F・不二雄が残したSFアドベンチャー。藤子・F・不二雄の生誕90周年を記念し、約29年ぶりの新作アニメシリーズとして制作される。全2シーズンで展開され、いずれもNetflixで独占配信される。
ストーリーの主人公は、なにもかもが平凡な中学生の並平凡(なみひら・ぼん/若山晃久)。ある日未来からやってきた「T・P」(タイムパトロール)隊員の少女リーム・ストリーム(種崎敦美)と出会って人生が一転。不幸な死を遂げた歴史上の人々を救うべく、過去にさかのぼって歴史を変える大冒険に乗り出す。
登壇したプロデューサーの南雅彦氏は「藤子先生がこだわった、時代を描くというところと共感するように、我々もその時代をリアリティーを持って描かないといけないということで、凡たちが住んでいる、凡たちにとっての現代の絵の作り方と、凡が行く世界の歴史物とかそういうものを、ちょっと違う感じで、絵柄としてちょっと違うリアリティーが出るように描いてみよう、というのをやっています」と解説。
続けて「原作が20世紀に描かれたものなので、現在の歴史考証というところを、一度我々も歴史考証の人に見てもらっている。新しい、現在でも見てもらえる考証の部分と、その上で藤子先生が描いてきた『T・Pぼん』のプロットとかセリフを最大限に生かして、凡の魅力を描こうとやっています」とほほ笑んだ。
会場では、近未来的でミステリアスな世界観を映し出した特報映像も解禁された他、若山と種崎のメッセージが到着。若山は「僕は声優として決してスーパースターと呼ばれる部類ではありませんが、そんな普通の僕だからこそ、この並平凡というキャラクターに出会えたのかなと思っています」とコメント。種崎は「小さい頃から当たり前にそばにあった藤子・F・不二雄先生の絵で、人の生き死にをガッツリ描いているストーリーが新鮮でした」と述べている。
南氏はアフレコ収録が進んでいると明かし、若山の声について「凡ぽい!」と褒め、「(若山と種崎の)2人のバランスが非常に面白くて、たぶん新鮮に映るような仕上がりになっていると思う、楽しみにしてください」と自信をのぞかせた。
※種崎敦美の「崎」は「たつさき」が正式表記