黒柳徹子、『トットちゃん』42年ぶり続編はウクライナ侵攻がきっかけ「子どもたちはどうしているんだろう」

俳優の黒柳徹子が3日、ベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』の42年ぶりとなる続編『続 窓ぎわのトットちゃん』(講談社)が同日発売されたことを記念し、都内で記者会見を行った。

記者会見を行った黒柳徹子【写真:ENCOUNT編集部】
記者会見を行った黒柳徹子【写真:ENCOUNT編集部】

42年ぶりに執筆、今年12月には劇場アニメ公開

 俳優の黒柳徹子が3日、ベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』の42年ぶりとなる続編『続 窓ぎわのトットちゃん』(講談社)が同日発売されたことを記念し、都内で記者会見を行った。

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 1981年3月に刊行された『窓ぎわのトットちゃん』は、黒柳が自身の幼少期を描いた自伝的小説。続編では、トットが青森に疎開してから音楽学校を卒業してNHKの専属女優になり、ニューヨークに留学するまでの日々がつづられている。

 これまでに続編の執筆依頼はあったが「書くことはないし……」と思っていた黒柳。42年の時をへて、このタイミングでの出版は「一番大きな問題はウクライナのこと。ウクライナのことがあったのは一番の大きなきっかけ」という。「子どもたちはどうしているんだろうと思ったとき、果たして戦争中のとき自分はどうだったのか思い出して、前作にも(戦争のことを)書きましたが、やっぱりもう少し書いておこうかなって。一番書きたかったのはそこです」と思いを明かした。

 また、戦時について「子どもたちにとって何が嫌かというと、自由ではないこと」と述べ、「私にとって、自由ではないことが嫌だったし、戦時中のことを思い出すことも嫌だった」と回顧する場面もあった。

 前作の『窓ぎわのトットちゃん』は現在までに累計発行部数は国内で800万部、全世界で2500万部を突破、テレビドラマ化もされ、今年12月には劇場アニメの公開が控えている。

“国民的ベストセラー”となったことで「いろんな国の人が読んでくれて、ずいぶんたくさんの国から手紙をいただいた。私よりも年上の人もいて、泣いたって手紙をくれた。前から作りたいと思っていた、ろうあ者の劇団も作れた」といい、1984年にユニセフ親善大使に就任したのも『窓ぎわのトットちゃん』のおかげで「ありがたい本でした」としみじみだった。

 最後に黒柳は「本の根底にあるのは、トモエ学園の校長先生のこと。私のことを『君は本当はいい子なんだよ』と言い続けてくれたのが先生の教え。そんなことも読んでほしい」と呼びかけた。

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