「ニワカを見分けるセンターライン」 36歳の“オールドルーキー”佐藤将光がRIZINに吹かせる新風

SNSもトラッシュトークもしない「僕のやりかたで盛り上げられたら」

 佐藤参戦のインパクトは薄れ、一方で「名古屋大会大丈夫?」という印象が際立った、こうした一連の流れを本人はどう感じていたのか。

「まあ、僕じゃ足りないっていうのは理解できる。けど、まあ自分のこの力のなさっていうか、まぁ僕だけじゃどうにもできないんだなっていう、寂しさというか、虚無感みたいなところは感じます」と複雑な心境を明かした。

 そこで、佐藤の“ニワカ発言”にも繋がってくる。参戦が決まった後、ネット上での格闘技ファンの間では“佐藤は強いよ派”と“佐藤って誰派?”に別れ、佐藤を知るかどうかでニワカかどうかを判定する風潮が出来上がったのだ。

 自らこれに乗っかった格好だが、真意を明かす。

「フックになるというか、もしそれで見てくれたり、そういう発言をすることで、注目を集められるかなと思っていただけ。別にそこは僕自身は気にしてないっていうか、まぁそんなに知られてなくてもいいというか、まぁ知ってるやつだけ知ってればいいって思ってる人なんで、まぁ知らない人は知らない人でそれでいいと思ってます」

 本人も興行である以上、盛り上がりが必要なことはわかっている。SNSで罵り合い、会見でトラッシュトークする。それも否定はしない。だが自身は「僕のやりかたで盛り上げられたらいいなと。自分のファイター像があるので、それでやっていくつもり」と柔和な笑みを浮かべた。

“今風”ではない異質のいぶし銀。今後へ向けては、「本当に何も決まってない」と言いつつも、「朝倉海、アーチュレッタも同じ階級なので見ています。普通に戦えると思っています」とバンタム級のトップを見据えた。36歳がRIZINに新風を吹かせてくれそうだ。

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