ジャニーズ事務所は2日午後2時から、故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を巡り、同事務所の社名変更への方針展開を含めた新体制の発表会見を都内で行う。同問題でジャニーズ事務所が会見するのは、9月7日に続いて2度目。前回と同じく、東山紀之社長、社長を退任した藤島ジュリー景子氏、ジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦と顧問弁護士が出席の見込み。前回は4時間12分に及んだが、今回は案内状に「午後4時終了予定」と明記してあり、同事務所関係者も「2時間で終えるつもりです」と話している。

　会見のポイントは、「社名の変更」「マネジメントの新会社設立」「藤島氏が100％所有する株式の配分と同氏と会社の関わり」「被害補償の具体的方策」「再発防止の具体的方策」の5点になる。

　ENCOUNTが複数の関係者に取材したところ、以下の状況が見えてきた。

1：会見では「社名変更」を正式表明し、新社名は公募で決めることを発表する。

2：会社は補償業務を主の本体とは別にタレントのマネジメント会社を設立して、同社の社長には東山が、副社長には井ノ原が就任。現在、ジャニーズ事務所に所属するタレントは同社に移籍する。藤島氏が新会社に出資することはなく、関わりを持たない。

3：藤島氏は本体で被害者補償の業務に専念する。

　また、新社名及びジャニーズWEST、関ジャニ∞、ジャニーズJr.の呼称は、早くても東山がタレントを引退して社長に専念する「2024年の年始から」と見込まれている。その上で新たなポイントになるのが、井ノ原がタレント業を継続するか否かの問題。かつて、滝沢秀明氏（現TOBE代表取締役社長）は2019年1月のジャニーズアイランド社長就任に伴い、18年の年末でタレントを引退している。そして、ジャニー氏が19年7月9日に亡くなった約2か月後の19年9月27日に同社の副社長に就任している。

　井ノ原は当時の滝沢氏と同じ状況となり、周囲からは「この難局にタレントとの兼業で職務を全うできるのか」と見られている。2つの会社で重責を担う47歳の井ノ原。決断が注目される。