格闘技イベント「For Japan presents RIZIN LANDMARK 6 in NAGOYA」（10月1日、愛知・ドルフィンズアリーナ＝ABEMA PPV ONLINE LIVEで全試合生中継）の前日計量が30日、名古屋市内で行われた。対戦が急浮上していた朝倉海―皇治について、榊原信行CEOが正式に試合の消滅をアナウンスした。直前まで別の選手を含め、試合実現の可能性を探っていたことも明らかになった。

　左ひざの怪我で戦線離脱中の海だが、24日の「RIZIN.44」でリングに上がり、榊原信行CEOの緊急オファーを受けて電撃参戦が決まった。しかも対戦相手として、RIZINの榊原CEOがMMAデビュー戦の元K-1ファイター皇治に公開電話し、オファーするという前代未聞の展開となっていた。

　その後、正式発表はされず、ファンもやきもきしていたが、この日の計量の前に榊原CEOが「結果としては試合は行いません」とアナウンス。会場に集まったファンからはざわめきが起きた。

　続けて、榊原CEOは「海は本当に真剣に考えてくれました。皇治にとっても、デビュー戦が海ってインパクトはあるし、とはいえ残酷ショーになる可能性も高い。RIZINとしてもここで無理に組むべきではないという判断にいたりました」と説明した。

　直前での判断だった。「今日の朝まで、グラップリングマッチにしたらどうかとか……。海はなんとか、皇治選手以外に戦える選手がいないかと調整したのですが、最後は先週負けたクレベルも前向きに考えるとか、そういう話までいきましたが」と驚きの交渉経過も明かした。

　それでも「ここで大みそかを考えた時に選手が痛んで大切な大みそかに穴をあけることがないように、この試合がなくても、十分ほかの選手たちで見せてくれると」と期待をかけた。