日本車ばかり→海外スーパーカー多数登場 『頭文字D』後継作の魅力と“初代”との違い

しげの秀一氏原作の人気漫画『MFゴースト』が、2023年10月1日にTOKYO MXほかにてアニメ放映を開始することが決まった。今作は18年に渡って『ヤングマガジン』で連載された『頭文字D』の後継作とされており、「若者の車離れ」と言われる昨今でも大きな人気を集めている。そこで今回は『MFゴースト』の魅力や、『頭文字D』との違いについて紹介しよう。

アニメ『MFゴースト』キービジュアル【画像:(C)しげの秀一・講談社/MFゴースト製作委員会】
アニメ『MFゴースト』キービジュアル【画像:(C)しげの秀一・講談社/MFゴースト製作委員会】

『頭文字D』作者が描いた“近未来の公道レースバトル”

 しげの秀一氏原作の人気漫画『MFゴースト』が、2023年10月1日にTOKYO MXほかにてアニメ放映を開始することが決まった。今作は18年に渡って『ヤングマガジン』で連載された『頭文字D』の後継作とされており、「若者の車離れ」と言われる昨今でも大きな人気を集めている。そこで今回は『MFゴースト』の魅力や、『頭文字D』との違いについて紹介しよう。

『MFゴースト』は17年より『ヤングマガジン』にて連載を始め、単行本の発行部数は4040万部を突破。作品の舞台となるのは自動運転が普及し、化石燃料の車が消えつつある近未来の日本だ。

 そんな時代において化石燃料の自動車レースが、日本の公道で行われていた。『MFG』の名称を持つこのレースには、日本車のみならず世界のスーパーカーも集結し、激しいバトルが繰り広げられる。

 主人公として登場するのが「カナタ・リヴィントン」こと日本名「片桐夏向(かたぎり・かなた)」だ。日本とイギリスの血を持つ夏向はイギリスの名門レーシングスクール卒業後、ある目的を果たすために日本へと帰国する。

 そして夏向は、日本最大級の公道レース「MFG」に参戦。幾多の強敵とレースバトルを展開していく……といったストーリーになっている。

『MFゴースト』は『頭文字D』の後継作でありながら、いくつか異なる部分があるので紹介しよう。具体的には「時代背景」「レースのルール」「登場する車」の3点が挙げられる。

『頭文字D』のレースの舞台は公道で行われる非公式のレース。『頭文字D』より未来の話である『MFゴースト』は、封鎖した公道で実施される合法的なレースとなっている。

 作品に登場する車の違いにも注目してほしい。『頭文字D』の場合、登場する車は日本車ばかりであったが、『MFゴースト』は、フェラーリやポルシェ、ランボルギーニなど海外のスーパーカーも登場するのが特徴だ。

 それぞれの主人公にも違いがある。『頭文字D』の主人公・藤原拓海はもともと車に興味がなかったが、レースを重ねるうちに成長していく。対する『MFゴースト』の夏向は、登場時点で天才レーサーという肩書きを持っている。

 これらが両作の違いであるが、『MFゴースト』が人気の理由には「頭文字Dのキャラクターが登場する」「弱者が強者を倒す」「パワーによるハンデを少なくするルールがある」ことが挙げられる。

『MFゴースト』は『頭文字D』と世界線がつながっているため、『頭文字D』のキャラクターも立場を変えつつ登場。となると、当時の『頭文字D』を読んでいたファンなら見逃せない展開になるはずだ。

 そして「弱い者が強い者を倒す」という設定も両作共通している。パワーで劣るAE86で強敵を倒していった『頭文字D』の拓海のように、『MFゴースト』の夏向も、パワーで劣る86GTで、世界のスーパーカーに挑むストーリーになっている。

 マシンパワーが違いすぎる車が、レースで勝つのは非現実的に思えるが、作中ではレースのルールとして、非力なマシンでも勝てるようなレギュレーションが設定されている。例えば、重い車は太いタイヤの使用を許されているが、スピードが出やすい軽い車の場合は、太いタイヤを使うのがNGというレギュレーションだ。速い車なだけでは勝てない環境があるからこそ、熾烈なレースが展開され、多くの読者から支持を集めているのではないだろうか。

 車のレースだけでなく、夏向が葛藤する姿や恋愛要素も描かれており、車を通じた青春物語の要素も多い『MFゴースト』。車好きをうならせる名シーンがどのような映像になるのか、アニメの放送が待ち遠しくなるばかりだ。

 テレビアニメ『MFゴースト』10月1日よりTOKYO MX、BS11、アニマックス他にて放送開始。Lemino、Prime Videoにて先行配信される。また、コミックス第18巻は10月5日に発売される。

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