【映画とプロレス #17】「ベイウォッチ」はハリウッドvsボリウッド!? ロック様と対戦したインドのトップ女優
ゴールデン・ラズベリー賞4部門にノミネートにロックは粋なコメントで返す
今作はオリジナルドラマにリスペクトを払いつつも、お下劣ギャグ連発がたたったか、サイテー映画を決定するゴールデン・ラズベリー賞で4部門(ワースト作品賞、ワースト主演男優賞=ザック・エフロン、ワースト脚本賞、ワーストリメイク盗作続編賞)にノミネートされてしまった。が、ラジー賞候補に挙がるのはそれだけ注目されている証でもある。惜しくも(?)受賞こそならなかったが、ノミネート後にロック様は「謹んで賞を受け取るよ、送ってくれ!」とネタにして反応。絶妙な受け身はプロレス譲りか、かえって好感度をアップさせたのである。
17年5月、世界的に公開された本作だが、残念ながら日本では劇場公開は見送られ、DVDスルー。それでも、実際に作品を観てみると思ったほど悪くはない。むしろ、この作品のノリは“お家時間”に最適。ザック・エフロンに向けた「ロックボトム」や、ロック様の決めゼリフ「If you smell what the Rock is cooking!」からきたであろうシェフの変装でニタリとさせる。
そして迎えるクライマックスは、まさかのロック様VSプリヤンカー・チョープラーだ。当初の脚本では敵役は男だったというが、彼女を見た監督が女性に変更したといういきさつがある。これは何気に、映画だからこそ実現したハリウッドvsボリウッドという夢の対決。ちなみにオリジナルシリーズではハルク・ホーガン、ジミー・ハート、ランディ・サベージ、リック・フレアー、ショーン・マイケルズ、エル・ヒガンテ、ケビン・サリバン、ベイダー、トーリー・ウィルソンらがゲスト出演。リメイク版ではロック様が逆にオリジナルメンバーのデヴィッド・ハッセルホフ、パメラ・アンダーソンをカメオ出演でゲストに迎えている。カメオとはいえ、オリジナルを知らなくても、これがそうなんだと思える出演の仕方に納得。プロデューサー兼任も多いロック様は、今作でもその1人に名を連ねている。頼もしさに加え、ロック様の余裕さえうかがえるリメイク版「ベイウォッチ」なのだ。