『ONE PIECE』五老星には偉人のモデルが存在? 板垣退助にリンカーン…功績とともに考察
最終章へと突入し、物語の核に迫る部分が次々と明らかとなる『ONE PIECE』(作:尾田栄一郎)。第1086話では、ラスボス級キャラクターといえる「五老星」の名前と役割が明らかにされた。五老星のメンバーたちには、それぞれ「この人がモデルでは?」と思われる偉人たちが存在する。今回はモデルと思われる偉人たちを、功績とともに紹介する。
物語の核に迫る部分が次々と明らかとなる『ONE PIECE』
最終章へと突入し、物語の核に迫る部分が次々と明らかとなる『ONE PIECE』(作:尾田栄一郎)。第1086話では、ラスボス級キャラクターといえる「五老星」の名前と役割が明らかにされた。五老星のメンバーたちには、それぞれ「この人がモデルでは?」と思われる偉人たちが存在する。今回はモデルと思われる偉人たちを、功績とともに紹介する。
(※以下、ネタバレ内容に関する記述があります)
○ジェイガルシア・サターン聖=カール・マルクス
黒い帽子を被り、ドレッドヘアが特徴的なジェイガルシア・サターン聖は、五老星の中で最初に名前が判明したキャラクターだ。五老星のメンバーはそれぞれに惑星の名が入っており、サターン聖はサターン=土星を冠している。
サターン聖のモデルと推測されているのは、ドイツの経済学者カール・マルクスである。カール・マルクスは社会主義の創始者であり、『資本論』『共産党宣言』などの著書が有名だ。彼の思想は共産主義に多大なる影響を与え、ロシア革命など歴史的な出来事を引き起こした。
○マーカス・マーズ聖=板垣退助
マーズ=火星の名を冠したマーカス・マーズ聖のモデルと推測されているのは、明治時代の政治家・板垣退助である。もとは土佐藩の上級藩士の長男として生まれた板垣は、江戸時代末期に倒幕運動に積極的に参加し、戊辰戦争では会津城を攻め落とすなど大活躍した。
明治時代には、国民が政治に参加できるよう「自由民権運動」を推し進め、1896年には伊藤博文内閣にて内務大臣を務める。
○トップマン・ウォーキュリー聖=ミハイル・ゴルバチョフ
はげ上がった頭にシミのような跡が特徴的な、トップマン・ウォーキュリー聖。おそらくマーキュリー=水星を冠した彼は、その外見から、ソビエト連邦最後の最高指導者であるミハイル・ゴルバチョフがモデルではないかとうわさされている。
ゴルバチョフは1989年、アメリカを筆頭とした資本主義陣営と、ソビエト連邦を筆頭とした社会主義陣営の対立が続く「東西冷戦」を終結させ、ノーベル平和賞を受賞した人物だ。さらに91年には、ソビエトの最高指導者としてはじめて日本に来日した人物としても知られている。
○イーサンバロン・V・ナス寿郎聖=マハトマ・ガンジー
和服姿に眼鏡をかけ、刀を持ったイーサンバロン・V・ナス寿郎聖(おそらくヴィーナス=金星)のモデルは「インド独立の父」マハトマ・ガンジーだと考えられている。
ガンジーは「非暴力・不服従」の思想を掲げ、第一次世界大戦後、当時植民地としてイギリス帝国の支配下にあったインドを独立へと導いた。中でも、30年に行われたデモ「塩の行進」が有名である。当時インド人による塩の製造を禁止されたことによる抗議デモだった。
○シェパード・十・ピーター聖=エイブラハム・リンカーン
ほかの「五老星」のメンバーよりもやや若く見えるシェパード・十・ピーター聖だが、モデルはエイブラハム・リンカーンではないかと思われる。エイブラハム・リンカーンは第16代アメリカ合衆国大統領であり「人民の、人民による、人民のための政治」を掲げた人物である。
「奴隷解放宣言」を行い、当時アメリカ合衆国で保持されていた多くの奴隷たちを解放した。しかし1865年、奴隷制撤廃を掲げたアメリカ北部が勝利した「南北戦争」のわずか5日後、観劇中に刺客に襲われ、56歳の生涯を終える。
「五老星」のメンバーはラスボス級の悪役キャラクターとも目されているが、そのモデルとなった偉人たちは、力なき人々を助けるためにさまざまな形で尽力する生涯を送っていた。今後、作中で「五老星」がどのように動くのか、彼らの動向に注目していきたい。
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