結成7年目で生まれ変わったDEAR KISS 逆境乗り越え、成長したメンバーが抱く新たな夢
ダンス&ボーカルグループ・DEAR KISSが結成7年目に大きな転機を迎えている。2人の新たなメンバーを迎えての5人での新体制。8月12日にはワンマンライブを成功させたが、ここに至るまでは、さまざまな苦悩があった。紆余曲折の道のりを5人に聞いた。
花山瑠理、桜庭かすみが加入して5人での新体制がスタート
ダンス&ボーカルグループ・DEAR KISSが結成7年目に大きな転機を迎えている。2人の新たなメンバーを迎えての5人での新体制。8月12日にはワンマンライブを成功させたが、ここに至るまでは、さまざまな苦悩があった。紆余曲折の道のりを5人に聞いた。(取材・文=中村彰洋)
四島早紀、ののこ、山田まひろの既存の3人に、花山瑠理、桜庭かすみの2人加えての5人での新体制。新メンバーの2人は想像以上のスピードでDEAR KISSになじんでいった。
四島「真逆の性格、真逆の立ち位置の2人なので、すごくバランスが取れた5人になっていると思います。新体制になってからは、よりまとまって、それぞれが自分の意見を言える環境になってきました」
山田「最初は不安でしたが、今までのDEAR KISSにはいないキャラクターの2人だったので、『この5人だったら、いい方向に進んでいける』とワクワクしました。意見をくれたり、MCでもたくさん話してくれて、すごいなって思っています」
ののこ「新体制になって、『言わなきゃいけないことってあるな』と思うようになりました。言わないと勘違いされてしまうこともたくさんあるということを学んできたので、ちゃんと思ったことを伝えるようになりました2人は本当に素直に受け取ってくれて、ちゃんと自分の意見も言ってくれるので、すごくやりやすくて楽しいです」
花山と桜庭はオーディションで加入。ともに過去にアイドル活動をしていたバックボーンを持つ。
花山「『海外に行きたい』という目標があったので、元々やっていた活動をやめました。でも、ステージから遠のいてみて『やっぱり続けたい』と、オーディションを探し始めました。そのときにDEAR KISSを見つけました。海外でも活躍するグループなので『私の夢と一致してる!』と思って、気合いを入れて臨みましたね」
桜庭「加入前は2年間フリーで活動していました。グループで活動したいと思いながらも、なかなかいい縁に巡り合えず、悩んでいたタイミングで募集を見つけました。DEAR KISSは5~6年前から知っていて、ずっと憧れだったんです。『これは受けてみないと後悔しそうだな』と思い、思い切って応募しました。『やっと巡り合えた』って感じです」
メンバーも参加してのオンラインオーディションも実施されたが、その中でも花山と桜庭の対照的な性格が現れていた。
ののこ「瑠理はオーディションのパンチがすごすぎました。そのときは、『この子と仲良くなれないかも、怖いかも』って思いました(笑)」
花山「私としては普通にしゃべっていただけなんですけど……。『ハキハキしゃべらないと!』と思って、『やるだけやってみよう!』と気合を入れていただけです(笑)」
四島「かすみは、ずっとメモを取りながら質問してたよね。心配性な感じが出ていて、メモを見ながら、メモを取ってと忙しそうで(笑)。最後はかすみからの質問が多すぎて時間切れになった気がします」
桜庭「確かにいっぱい質問しちゃった記憶がありますね(苦笑)」
怒涛の年末年始は「精神的にきつかった」
旧メンバーの突然の卒業など、怒涛(どとう)の年末年始を過ごした。さまざまなうわさや憶測が騒がれる中、メンバーは複雑な心境で日々を過ごしていた。
四島「精神的にきつかったですね。私たちが何かを言ってしまうわけにはいかないので、『黙っておかないといけないんだろうな』と耐える日々でしたね……」
ののこ「大号泣で電話とかしてましたね」
四島「そんな中で、2人(花山、桜庭)がこうやって加入してくれたことは本当にありがたいことだなと感謝しています」
大きな転機を迎える中で、メンバーそれぞれの姿勢も大きく変わっていった。
山田「グループの一人としての自覚がさらに強くなりました。これまでは、『自分がグループにいて、何か力になれているのかな』と悩むこともあったのですが、今は、『もっと力になれるように頑張りたい』と思っています。メンバーが変わって、『DEAR KISSのレベル落ちたね』と言われるのは絶対に嫌だったので、ダンスはすごく練習しました」
四島「まひろのダンスは今までと全然違います! のびのびしていてダイナミックでかっこいいです」
ののこ「早紀ちゃんはたくさん相談してくれるようになりました。グループの今後についていっぱい話すようになりました」
四島「今まではどうでもいいことばかりを話していたんですけど(笑)、グループのことについてとかを相談するようになりましたね」
個人仕事も増加、ののこはTikTokがバズり中「これからも続けていきたい」
現在では、メディア仕事やメンバー個人での仕事も増えてきた。中でも、ののこは『JJ』のモデルオーディションにも挑戦中と活躍が目立っている。
ののこ「アイコンと思われるような人になりたいので、モデルオーディションに挑戦しました。個人仕事をそれぞれが頑張りながら、集まったら“強いDEAR KISS”になるみたいな形が理想です。グループに何か貢献できればいいなと思っています」
また、TikTokでのダンス動画がバズり、フォロワーが急増。現在は50万人を超えている。
ののこ「占いで『SNSを始めたほうがいい』って言われたんです! 『10月から始めなさい』と言われて、実際には9月から始めたんですけど……10月に入った途端にバズったんです。占いは信じたほうがいいですね(笑)。1つの動画をきっかけに、いろんな人が知ってくれたりすることを実感しました。動画をきっかけにライブに会いに来てくれる方もいて、それってすごくうれしいことじゃないですか。数秒の動画で人生が変わる、人と出会えるので、これからも続けていきたいです」
新体制でのワンマンも無事に終了し、新たなスタートラインに立った5人。今後の飛躍を誓う。
花山「いろんなステージを経験させていただけるのは、とてもありがたいです。もっと大きいステージで5人が輝けるように頑張りたいです。海外でのライブもできたらうれしいですね。今はグループについていくことで必死ですが、個人のお仕事もできるようになりたいです。特に演技に興味があるので、これからコツコツと力をつけていきたいなと考えています」
桜庭「これまでに立ったことのない大きいステージにライブで立たせてもらえて、テレビに出演すると周りの人たちから『すごいね』と言ってもらえて……そういうことがとてもうれしいです! この5人でずっと活動していきたいです。DEAR KISSの楽曲が好きなので、私がライブで楽しんでいる姿を見て、みんなにも楽しんでほしいなと思いますし、自分らしく頑張りたいです」
山田「ファンの人が『DEAR KISSを推してる』と自信を持って語れるようなグループになりたいです。新曲もすごく好きなので、この5人でCDを出したいですし、ゆくゆくはアルバムも発売できたらうれしいです。この前のワンマンで、ファンの方がたくさん来てくれて、DEAR KISSのファンの方は、すごく温かくて熱い方たちで、それがすごくうれしいんです。こんなにすてきなファンの方がもっといっぱい集まったら、どれだけ最高なんだろうと思っているので、もっと大きい会場でライブができるようになりたいです。個人的には、今回の新曲で今まで以上に歌割りが増えたんです。私自身は不安だったんですけど、ファンの方がすごく喜んでくれました。それがすごいうれしかったので、もっとうまく歌えるように頑張りたいです」
ののこ「小さなことでも、みんなで喜んでいけるようなグループになりたいです。そういうのを積み重ねることで、大きいことにつながっていくと思っています。応援してくださる方を置いてけぼりにせずに、一緒に歩んでいけるような温かいグループになれたらいいなと思います。個人的には、『JJ』モデルオーディションやTikTokなど、いろんなことをやっていきたいです。自分という存在をもっとたくさんの人に知ってもらえるように、アピールしていきたいです」
四島「コロナ禍で、なかなか会えなくなってしまっても、応援をし続けてくれた方もいらっしゃるので、全国ツアーを開催して、感謝を伝えに行きたいです。ワンマンライブを終えたばかりなんですけど、今年中にもう1回ワンマンを開催したいなとも思っています。海外でのライブももっと増やして行きたいです。行きたいところが多いですね(笑)」
結成から7年目を迎えたDEAR KISS。さまざまな逆境を乗り越えた先には強く生まれ変わった5人の姿があった。支えてくれるファンや周囲の人への感謝を胸に、上へ上へとのぼり続ける。