【VIVANT】ワニズを怪演の河内大和 国立大出身の舞台人でドラマ初出演だった「極上の幸せでした」
TBS系『VIVANT』でバルカ共和国の外務大臣・ワニズ役を演じた44歳の俳優・河内大和(こうち・やまと)は国立大出身で、ドラマ初出演だった。19日までに本人がブログで明かした。
演出のTBS福澤克雄氏が抜てき 『半沢直樹』では当時無名の滝藤賢一を起用
TBS系『VIVANT』でバルカ共和国の外務大臣・ワニズ役を演じた44歳の俳優・河内大和(こうち・やまと)は国立大出身で、ドラマ初出演だった。19日までに本人がブログで明かした。
「最後までご視聴いただき、誠にありがとうございました!!! 敵か味方か、、ワニズ、直球の敵でした笑笑 毎週楽しみにしていたVIVANT、ついに終わってしまいました。こんな偉大なドラマに出演させていただいたこと、今でも、ちょっと夢なのかなと、思うこともあります。僕にとって初めてのドラマ撮影、初めての撮影シーンが、初めてのモンゴルで、初めてのモンゴル語で、初めましてのスタッフの皆様に囲まれて、初めてのドライ…これまでの人生で、大袈裟じゃなく、一番緊張しました。。ドライの直後、福澤監督が大笑いし始めて、これは何の笑いなんだろう…心臓がひたすらへしゃげそうになっていたら、『…いいですよ』と親指を立ててゴーサインを出してくださった。その瞬間、現場も笑いに満ちて、もうとにかくまずはホッとして嬉しくて、あんな瞬間は、これから先二度と味わえないと思います」
ワニズは、最終話のキーマンだった。バルカ共和国の外務大臣で、テロ組織「テント」が買い占めている土地にある蛍石の情報について、ノコル(二宮和也)と一緒に事業を展開しているゴビ(馬場徹)を取り込み、利益を占有しようとしていた。だが、公安の野崎(阿部寛)がバルカの日本大使・西岡(檀れい)がワニズに裏金を渡す決定的な動画を持っており、ワニズにつくはずの西岡がテント側に寝返って作戦は失敗に。テントのリーダー・ベキ(役所広司)、ベキの息子で別班の乃木(堺雅人)にも糾弾され、ついにはバルカ警察に逮捕される展開だった。
劇中、ワニズはモンゴル語と日本語を駆使。独特なヘアスタイルと鋭い目つきで存在感を示していた。文字通りの“怪演”だったが、ドラマは初出演で、日本のトップ俳優が並んだ最終話のシーンも「奇跡的な光景」だったとしている。
「最終話では、ワニズの眼前に、二度とないであろう奇跡的な光景が広がっていて、あの場に居合わせたことだけでも有り得ない体験なのに、皆様を敵にまわして真剣を抜いた対決ができたこと、極上の幸せでした。そして、役所広司さんが、僕の撮影シーンが全て終わった後に『おつかれさま』と仰りながら笑顔で握手をしに来てくださったこと、その温かさに涙しました。一生、忘れません」
ブログによると、河内は山口・岩国市出身。新潟大に入学と同時に演劇を始め、2000年に『リチャード三世』の舞台で俳優デビュー。その後も舞台を中心に活動し、シェイクスピア作品の出演本数は通算80作を超え、「シェイクスピア全37作出演制覇まで、残り9作」と記している。
『VIVANT』で原作、脚本、演出を務めたTBSの福澤克雄氏は、かつて演出を担当した13年の『半沢直樹』で、舞台出身の滝藤賢一を起用。ブレークに導くなどしている。所属先、キャリアに関係なく、実力者、役に適した役者を起用することが信念で、『VIVANT』ではドラムを演じた元力士の富栄ドラムや河内が抜てきされた形だ。
そして、同作で見事にチャンスを生かした河内は「毎回の撮影は、心臓が跳んで出そうなほど緊張したけど、こんなに愉しいなんて知らなかった。それを教えて下さったジャイさん(福澤監督)、本当に有難うございました!!」。さらに「とんでもなく大変なスケジュールのなか、芝居に集中できるよう支えて下さったスタッフの皆様!尊敬してやまない偉大な共演者の皆様!いつもVIVAって下さった皆々様!本当に、本当に、ありがとうございました!!!」と感謝の言葉を並べた。