『桃鉄』で地理マスターに…教科書代わりになった80年代の勉強にもなるゲームたち
伝説のプロゲーマー高橋名人は、かつて「ゲームは1日1時間」というメッセージを発信していた。1980年代はセーブ機能のないゲームもあり、ゲームを続けたい子どもと長時間ゲームをさせたくない親の攻防の妥協点となった名言である。しかし、中にはゲームで成績が上がったという人の声も少なくない。そこで今回は、勉強に役に立つゲームを紹介する。
「ゲームは1日1時間」に当てはまらない?
伝説のプロゲーマー高橋名人は、かつて「ゲームは1日1時間」というメッセージを発信していた。1980年代はセーブ機能のないゲームもあり、ゲームを続けたい子どもと長時間ゲームをさせたくない親の攻防の妥協点となった名言である。しかし、中にはゲームで成績が上がったという人の声も少なくない。そこで今回は、勉強に役に立つゲームを紹介する。
最初に紹介する『ポパイの英語遊び』は83年11月に任天堂から発売された英語学習に役立つゲーム。同作品は同年に発売された『ポパイ』の世界観を残しつつ、英語にも触れられるようにしたアクション型のゲームである。『ポパイの英語遊び』のゲーム内容はシンプルで、画面中央に現れる日本語を見て、画面上のアルファベットを選択し、英単語に訳していく。中には大人でも回答に困るような日本語もあり、小学生には少々難易度が高かったようだ。
次に紹介するゲームは、83年12月に任天堂から発売された『ドンキーコングJR.の算数遊び』だ。プレイヤーは出題される算数の問題に沿って数字を選択し、数式を完成させていく。ドンキーコングJR.を操作して数字を選ぶ際には、アクションゲーム的要素があり、数字が分かっているだけではクリアできないところが当時の子どもたちを夢中にさせた。友達と対戦することも可能で、その場合、素早く回答するだけでなく、相手を邪魔して勝利を目指すこともでき、ゲーム感覚で勉強を楽しむことができるのだ。
「日本の歴史はこのゲームで学べる」という人気作品も存在する。それがコーエーテクモゲームスから発表されている『信長の野望』シリーズである。同作はプレイヤーが一国の大名となり、戦国時代という乱世の統一を目指すという内容。PCやファミコン、PlayStationなど数々のハードウェアに移植され、今もなお新シリーズが発売され続けている名作ゲームだ。この作品の魅力は、史実に沿った歴史イベントや、多くの戦国武将が登場するところである。日本史の学習にも役立つ内容が盛りだくさん。このゲームで歴史が好きになったという人も多いだろう。
最後に日本地理に役立つゲームを紹介しよう。『桃太郎電鉄』は、88年12月にハドソンからファミコン用ソフトとして発売されたボードゲームである。この作品はプレイヤーが、サイコロを振って日本全国を訪れ、訪問先の駅で物件を購入していくという内容。同作は最終的に、購入した物件などの総資産によって順位が決まるのだが、地理も覚えられるため「勉強になった」との声も多い。
「ゲームは長時間プレイすると学業が疎かになる」という声もあるなか、ゲームの内容次第では、学問に興味を持ったり、成績が上がったりとプラスの効果を感じる人も一定数いるようだ。今後もどんな勉強系ゲームが登場してくるのか、楽しみに待ちたい。