天下分け目の戦い舞台に「葵の紋」芝生アート 「許せない!」もん絶する石田三成に「ここでも負けるの?」
広大な田んぼをキャンバスに見立て、『ONE PIECE』や、『サザエさん』などに登場するキャラクターを、色の異なる稲で描く「田んぼアート」。青森・田舎館村で1993年に始まった取り組みは、毎年34万人以上の集客を記録する大人気イベントに成長した。いまSNSでは、NHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)の主人公・徳川家康にまつわる、「芝生アート」が注目されている。投稿した石田三成@ZIBU(@zibumitunari)さんに聞いた。
芝生アートの公開は15日から 各地で記念イベントを開催
広大な田んぼをキャンバスに見立て、『ONE PIECE』や、『サザエさん』などに登場するキャラクターを、色の異なる稲で描く「田んぼアート」。青森・田舎館村で1993年に始まった取り組みは、毎年34万人以上の集客を記録する大人気イベントに成長した。いまSNSでは、NHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)の主人公・徳川家康にまつわる、「芝生アート」が注目されている。投稿した石田三成@ZIBU(@zibumitunari)さんに聞いた。
「【悲報】 皆様、大変なことになりました…。関ヶ原古戦場記念館の隣、徳川家康最終陣跡の芝生が、いつの間にか葵の紋になっています。しかも何気にカッコいい羨ましい……。絶対に許せません!!!!!!!」と怒りをにじませたのは、天下分け目の戦いと言われた「関ケ原の戦い」で西軍を率いた、戦国武将の石田三成のアカウントを管理しているZibuさん。併せて投稿された2枚の写真には、青々と美しい芝生に輝く、徳川家の家紋「三つ葉葵」が写っている。
実在する場所なのか、Zibuさんに尋ねたところ「葵の紋の芝生は実在します。岐阜県関ケ原古戦場記念館の隣で、徳川家康最後陣跡です」と回答が。記念館に問い合わせると、「記念館の中に、芝生を見るための展望室はありますが、芝生アートについては関ケ原町の地域振興課が担当をしています」と教えてくれた。
どのような目的で制作をしたのか。地域振興課に連絡をすると、「古戦場グランドデザイン推進室」で整備係長をしている富田真一郎さんにたどり着いた。富田さんは「関ケ原の戦いが起きた旧暦の慶長5年9月15日にちなみ、令和4年度に日本記念日協会によってこの日が『関ケ原合戦の日』と認定されました。芝生アートは『関ケ原合戦の日』に合わせて企画したものです」と誕生の経緯を明かしてくれた。
合戦時に家康最後の本陣があった陣場野公園の芝生に施された芝生アート。富田さんは「隣接する記念館の5階からしっかり視認でき、写真を撮っていただけるよう、直径約20メートルの紋を作りました。三つ葉葵の葉脈部分も確認できるよう、長短を付けて芝生を刈り込むことは手間がかかりました」と吐露。刈り込むポイントを決めるところから、刈り込み、完成までは約1週間かかったという。
美しい芝生アートについて、2.4万件ものいいねを集めたZibuさんの投稿で知った人からは「これはカッコイイミステリーサークルですねえ…w」「めっちゃきれい」とアイデアを称賛する声のほか、「何とおぉぉぉっっっ!! 三成様の紋もいつか!」という石田軍推しの人からの感想も。一方で、「ここでも負けるの?」「諦めなよ。負けた人は言う資格ないのよ」と敗戦し傷んだ傷口に塩を塗るような投稿もあった。Zibuさん自身は「『隣の芝生は葵(青い)』というコメントが印象に残りました。誰が上手いこと言えと(笑)」と苦笑いした。
目にしたZibuさんは「思った以上に壮大で、くやしいけどめちゃくちゃカッコ良いから許せません。石田三成のもぜひ作ってほしいです」と熱望した。
「徳川家康家紋の芝生アート」は15~30日まで、岐阜・徳川家康最後陣地(陣場野公園)で開催。徳川家康最初陣地(桃配山)では24日まで、「徳川家康本陣再現」をするなど企画がめじろ押しだ。