ジャイアンはただのいじめっ子じゃない? 『ドラえもん』作中に登場“ええ奴”エピソード3選
『ドラえもん』は1979年のアニメ放送開始以降、子どもだけでなく大人からも人気を集める作品だ。作中では多くの個性的なキャラクターが登場する。中でもジャイアンは乱暴者でのび太をいじめるイメージが強いのではないだろうか。しかし、ここ一番では頼もしいガキ大将で、そのギャップがまたジャイアンの個性として際立っており、中には、ジャイアンが“ええ奴”として描かれているエピソードがある。
大人になったジャイアンも“ええ奴”だった?
『ドラえもん』は1979年のアニメ放送開始以降、子どもだけでなく大人からも人気を集める作品だ。作中では多くの個性的なキャラクターが登場する。中でもジャイアンは乱暴者でのび太をいじめるイメージが強いのではないだろうか。しかし、ここ一番では頼もしいガキ大将で、そのギャップがまたジャイアンの個性として際立っており、中には、ジャイアンが“ええ奴”として描かれているエピソードがある。
2008年8月29日に放送された「ドラえもんに休日を!!」では、のび太はドラえもんにのんびりとした日曜日を過ごしてもらおうと決心する。ドラえもんはのび太が何か困ったことがあったらいつでも呼べるように、ひみつ道具の「よびつけブザー」を渡した。
経緯を知ったジャイアンとスネ夫は、のび太に何とかして「よびつけブザー」を使わせようと悪だくみを考える。だが、2人の思惑とは裏腹に、のび太はどんなトラブルが起きてもドラえもんを呼ぼうとせず、固い決意は揺るがなかった。
だが、のび太の持ち前のドジっぷりは相変わらずで、街を歩いていただけなのに運悪く体格がいい少し悪そうな少年にぶつかってしまい、人気のないところに連れていかれてしまう。その一部始終を目撃していたジャイアンたちは「あいつ、どこまでドジなんだ」と呆れていた。
のび太は自分の身に危険が迫っていると感じていたが、それでもドラえもんを呼ばないだけでなく「よびつけブザー」を自分で破壊してついに腹をくくった。すると、その様子を見ていたジャイアンは心を打たれたのか「のび太、力を貸すぜ!」と言って、のび太の助けに入ったのだ。腕っぷしが強いジャイアンなら、こういう場面では頼もしい存在だ。
ジャイアンの“ええ奴”エピソードは、1982年に公開された映画『ドラえもん のび太の大魔境』でも見られる。ジャイアンの一言でアフリカの秘境へ探検に行くことになったドラえもん一行。しかし、道中では、ジャイアンの不注意でさまざまな災難に見舞われ、探検に暗雲が立ち込める。
物語が進むにつれて、のび太が家の近所で拾って探検に連れてきた犬・ペコの正体はバウワンコ王国の王子クンタックであることが明らかになる。そして、ドラえもん一行はバウワンコ王国の争いに巻き込まれていくのだった。
巨神像へ向かう途中で、ドラえもんたちはペコが敵対する勢力の罠にハマりピンチに陥る。危険が迫っている状況を見たペコは、ドラえもんたちに逃げ道を教えて、1人で敵を引き付けるために森のなかに消えていった。
その姿を見ていたジャイアンは、これまで自分のせいでトラブル続きだった探検に責任を感じていたこともあり、ドラえもんたちに「お前ら、さっさと湖に向かえ」と言ってペコの後を追うという、男気あふれる姿を見せたのだった。
99年3月に公開された映画『のび太の結婚前夜』でも、ジャイアンの“ええ奴”エピソードが描かれている。のび太がしずかちゃんと結婚する前夜のこと。大人になったジャイアン、スネ夫、出木杉君がジャイアンの家に集まり酒を交わしながらのび太の結婚を祝福していた。
お酒で酔っぱらい、気分がよくなったジャイアンは、十八番の自身の歌を披露するのだが、のび太はジャイアンのひどい歌声に「やめろー! ヘタクソー!」とヤジを飛ばす。ジャイアンは「うるせぇ!」と返すも歌い続けるのであった。大人になったジャイアンは子どものころとは打って変わり、のび太の幸せを素直に祝う姿がそこにあった。
ジャイアンには記事で紹介したエピソードのほかにも、作中には“ええ奴”エピソードがまだまだ存在する。みなさんは、どのジャイアンのエピソードが好きだろうか。