【VIVANT】「CMも伏線か」と考察合戦 ベキ、土地買い占めの理由は「マルちゃん製麺の工場建設のため」

俳優の堺雅人が主演を務めるTBS系連続ドラマ『VIVANT』の第9話(特別編成:日曜午後9時30分)が10日に放送される。自衛隊の秘密諜報組織・別班の乃木憂助(堺)が謎の組織・テントに潜入し幼少時に生き別れたリーダーで父のノゴーン・ベキ(役所広司)と40年ぶりに再会。そんな父と子が今後どういう運命をたどるのか、ますます見逃せない展開となっている。キャスト陣はいずれもクセが強いだけに出演CMにも関心が拡大。「CMまで伏線な気がしてきた」とファンは盛り上がっている。

ベキを演じる役所広司【写真:(C)TBS】
ベキを演じる役所広司【写真:(C)TBS】

丸菱商事社員役の堺雅人が赤い甲冑姿の武士「紅丸」を熱演

 俳優の堺雅人が主演を務めるTBS系連続ドラマ『VIVANT』の第9話(特別編成:日曜午後9時30分)が10日に放送される。自衛隊の秘密諜報組織・別班の乃木憂助(堺)が謎の組織・テントに潜入し幼少時に生き別れたリーダーで父のノゴーン・ベキ(役所広司)と40年ぶりに再会。そんな父と子が今後どういう運命をたどるのか、ますます見逃せない展開となっている。キャスト陣はいずれもクセが強いだけに出演CMにも関心が拡大。「CMまで伏線な気がしてきた」とファンは盛り上がっている。

(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 第8話では、テントの幹部から一定の信頼を得た乃木によって、謎に包まれていたテントの活動内容が明らかになった。孤児救済を支援していたテントが3年前からテロの請負によって活動を肥大化させ、激増した収益の多くを投じて土地を買い占めていることが判明。画面にはテントがバルカ西北部で買い上げている広大な土地が赤く表示され、「ここ半年が勝負時だ」と焦るベキの切迫した表情がクローズアップされた。この土地買い占めについて多くの視聴者は「資源確保のため?」「建国するためか」などの展開を予想している。

 その一方で、CMにからめたユニークな考察も次々と寄せられている。ベキが児童養護施設用の食糧調達に腐心していたことから、「土地購入はマルちゃん製麺の工場を建設するため」といった声もある。役所は東洋水産の即席麺「マルちゃん正麺」が2011年に発売されて以来、同商品のCMに出演。「ウソだと思ったら食べてください。うまい」などの名せりふがインパクトを与えた。4年前にオンエアされた同商品のCMでは、謎の多い医師・柚木薫役で出演している二階堂ふみが料理教室の先生役で役所と共演しており、今後2人の縁がドラマにどのように反映されるのか気になるところだ。

 別班のメンバー・黒須駿を演じている俳優の松坂桃李も14年にオンエアされた大和ハウス工業のCM『太陽を集めた男』編などで役所と共演。松坂が運転する真っ赤なランボルギーニ・カウンタックを刑事役の役所が無数のパトカーで追跡するシーンがサスペンス映画のような仕上がりで注目された。松坂は「ダイワハウス環境エネルギー事業部」という肩書きを持ち大規模太陽光発電事業を進めている、という設定だった。『VIVANT』での黒須の職業は「JKT資源開発勤務エンジニア」のため、視聴者からは「テントが土地を買い集めているのは太陽光発電パネルの設置のため」といった飛躍した推理も。

 その松坂は、同ドラマのスポンサーである花王の「アタックZEROパーフェクトスティック」のCMに出演中のため、「アタックの奴らも別班やろ」とCM共演者を疑ったり、「別班は洗剤のCMもするのか」「洗剤のCMもやる別班」などの指摘は「CM出演も別班の任務」とする解釈で笑える。さらには「松坂は国家の危機にアタックしてゼロ洗浄していた」との想像も飛び出している。CM絡みで特に盛り上がったのは、二宮和也演じるノゴルが横領容疑のメンバーを拷問する際、隣で何食わぬ顔をしてスマホをいじっていたシーン。視聴者はすぐに反応し「パズドラしてる?」「ゲームはしてそうだな」などの声が相次いだ。マクドナルドのCMに出演している主演の堺が北京ダックを食べるシーンにも「マックに見える」などの反応がネットに続々と上がった。

 キャストのCM出演をイジるネット上の書き込みは荒唐無稽で脇道にそれているようにも見えるが、視聴者にとっては二次創作に近い感覚で“考察”を発信して反響を得ることができるし、そもそもドラマの楽しみ方は人それぞれだ。

 TBS側もそのあたりは十分認識しているようで、10日放送の同ドラマ第9話内では、堺が赤い甲冑の武士「紅丸」に扮した「丸紅」の新テレビCMが限定放送される。最初は争っていた強敵の侍集団やゾンビ、キングギドラとともに隕石に立ち向かうストーリーで勇気が出る。『VIVANT』内で丸菱商事の課長を演じている堺が、実在する総合商社「丸紅」のCMに出演するというのもドラマとCMが連動しているためだ。しかも、このCMにはドラマ内で重要なアイコンとなっている刀が多数登場しているほか、ドラマと同じモンゴルの大平原で撮影されている。当初の敵が力を合わせて前へ進んで行くというCMの展開は、別班、公安、テントを巻き込んだ今後のドラマのストーリーを暗示しているようで極めて興味深い。

 最近のテレビ受像機には録画番組のCM飛ばし機能が付いているが、CMへの注目を集めたいテレビ局側とスポンサーにとって、CMをネタにした視聴者のあり得ない“妄想考察”が実は大きな援軍になっている。『VIVANT』CM考察班のさらなる活躍に期待したい。

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