山中伸弥教授が村上春樹氏からラジオネームを“授与”される…「豪華な名前を頂きました」と喜び
ノーベル医学生理学賞受賞者で京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授が、世界的作家・村上春樹氏がディスクジョッキーを務める番組「村上RADIO」で、村上氏からラジオネームをもらった。世界的著名人による異例の“コラボ”が話題を集めている。
名付け親の村上氏「ちょっと脱力感が…」 ラジオ番組「村上RADIO ステイホームスペシャル」で山中教授と異例コラボ
ノーベル医学生理学賞受賞者で京都大iPS細胞研究所の山中伸弥教授が、世界的作家・村上春樹氏がディスクジョッキーを務める番組「村上RADIO」で、村上氏からラジオネームをもらった。世界的著名人による異例の“コラボ”が話題を集めている。
村上氏がラジオDJとして自ら選曲を担当し、22日に放送された「村上RADIO ステイホームスペシャル ~明るいあしたを迎えるための音楽」。番組内で、山中教授がリスナーとして投稿したメールを村上氏がおもむろに読み上げた。山中教授は「春樹さん、一生のお願いなのですが、僕にもラジオネームをいただけませんか?」とまさかのオファー。村上氏は「しかしね、先生、ラジオネームごときで一生のお願いにしてしまっていいものですかね、ノーベル賞とは違いますから」と驚きながらも、「そこまで言われると僕としてもむげに断ることはできません。超デラックスで超豪華なラジオネームにしましょうね」と快諾した。
そこで村上氏が考えたラジオネームは、なんと「AB型の伊勢海老」。名付け親の村上氏が「ちょっと脱力感がありますけど」と言ってしまうほどのオンリーワンな名前が“授与”された。ともにランニング愛好家として知られる2人のスペシャルなやり取りが実現した。
山中教授はこのほど、自身が立ち上げた独自サイト「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」で、今回のエピソードを紹介。「私が敬愛する村上春樹さんが、新型コロナウイルスで暗くなっている世の中に灯りをともすため、5月22日に自宅書斎から特別番組を放送されました。2時間にわたる素敵な音楽と語りで、心が明るくなりました。なんと私は『AB型の伊勢海老』という豪華なラジオネームを頂きました!」と報告した。
さらに、山中教授は番組の終盤に村上氏が送ったメッセージに触れ、「番組の最後に、『新型コロナウイルスとの戦いは、殺しあうための力の戦いではなく、生かしあうための知恵の戦いだ。どれだけ助け合い、励ましあえるかが試されている』という趣旨のお話をされました。本当にその通りだと思います。まだまだ長い対策が必要ですが、みんなで助け合い、励ましあいましょう」と、コロナ禍を乗り越えるための自身の思いについてもつづった。
TOKYO FMなどJFN38局ネットで放送されている「村上RADIO」は、2018年8月の第1回放送から初期のビートルズの名曲集、ジャズが不得意な人のためのジャズ・ヴォーカル特集など、バラエティーに富んだ内容を放送してきた。今回の番組の企画は、コロナ禍を受けて村上氏自ら「こんな厳しい時節だから、もしできれば“明日をあかるく迎えるための歌”を集めた番組ができればと思うんだけど」と番組スタッフに声をかけ、放送が決定した。村上氏は番組内で、医療従事者らに向けた応援の思いを込めて音楽を流すなど、言葉と選曲でエールを届けた。