桜庭和志、芸能人の柔術挑戦に満面の笑み「やっぱり面白いよね!って言い合いたい」

寝技格闘技イベント「QUINTET」の5年ぶりのナンバーシリーズ「ReBOOT~QUINTET.4~」(神奈川・横浜アリーナ)が10日、行われる。代表でもあり、チーム戦に出場する“レジェンド”桜庭和志にクインテット、長男・大世のデビュー、昨今の格闘技界について話を聞いた。

インタビューに応じた桜庭和志【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた桜庭和志【写真:ENCOUNT編集部】

息子・大世のプロデビューに「勝ちに行く姿勢を見せて」

 寝技格闘技イベント「QUINTET」の5年ぶりのナンバーシリーズ「ReBOOT~QUINTET.4~」(神奈川・横浜アリーナ)が10日、行われる。代表でもあり、チーム戦に出場する“レジェンド”桜庭和志にクインテット、長男・大世のデビュー、昨今の格闘技界について話を聞いた。(取材・文=島田将斗)

――5年ぶりのナンバーシリーズ開催の心境はいかがでしょうか。

「新型コロナがあったから仕方ないんですけど、重い階級でやれるのはうれしいですよね。ワンマッチの方は女子もあったりするので、動きが変わってくると思います。今回は
自分がチームに入っちゃうから、もうそれでいっぱいいっぱいですよね(苦笑い)」

――桜庭和志の試合は多くのファンも待ち望んでいると思いますが、チーム戦はどうなるのでしょうか。

「もうそろそろ限界かなと思っていますね。練習を週3日とか、多くて週4日やっちゃうとキツイかなって。撮影とか軽く練習とかしましたけど、個性が本当にバラバラ。みんな得意技が全然違うので、いい感じで順番が合わされば勝てると思います」

――K-1との提携で新たな層が見ることになります。クインテットはどんな大会なのでしょうか。

「高校球児よりも年を食った組技が好きな人たちの甲子園。個人戦で1対1で勝つのと、団体戦で5人で試合をして優勝するのは全然違う。僕もレスリング時代に団体戦でやってたんですけど、その気持ちをみんなに味わってもらいたいと思って。もし、負ければ1対1で負けたときの悔しさとはちょっと違うんですよね」

――団体戦は感情の部分でどう違うのでしょうか。

「みんなで勝ちに行こうって言ってるのに自分が負けてしまったりもあるかもしれない。それは1対1のときよりも倍以上に悔しいんですよね。負けが続いてもひとりの選手が勝ち抜けば、野球でいう9回裏の逆転劇みたいなこともあるんです」

――桜庭選手にとって“甲子園”はどんなものなのでしょうか。

「甲子園って普通に面白いじゃないですか(笑)。なんて言うのかなぁ。甲子園しか頭にない若者たちが、そのなかで1番を狙って365日のように練習をしてやるじゃないですか。それで勝ったときのみんなでワーっとやる。あれがもうやっぱり好き。だからクインテットを甲子園みたくしたいっていうのがありますね」

――最近では俳優の岡田准一さん、玉木宏さんが柔術に挑戦しているニュースがありました。桜庭選手はどう見ていましたか。

「外国人の方がレベルが高いっていうのはもちろんありますよね。でも、がっちり同じっていうわけではないですけど、似たようなことをやっているのを見ると『やっぱ面白いよね!』って言いたくなります(笑)。僕は面白いと思って組技をやっているので、他の人と『面白いよね!』って言い合いたい。

 うれしいっていうよりは『面白いよね!』って言いたいですよ。グラップリング、柔術好きな人同士でお酒を飲みながら『やっぱり面白いよね!』って。機会があれば練習もしてみたいですし、(興味があれば)クインテットにも出てくれたらうれしいです」

――今大会では息子である大世選手のプロデビューも行われます。どんな思いでしょうか。

「なんて言えばいいのかなぁ。一生懸命やってますけど、頑張ってくださいという感じですね。親子だから『頑張れ』って言ったって頑張るのは本人。頑張らないのも本人次第ですよね」

――プロ格闘家・桜庭和志としてはどうですか。

「デビューを聞いたときは、ちゃんとやるのかなって思いました。僕は彼が生まれる前からやってるからどれくらいの考えでそういうこと言ってるのか、そういう思いはあります。でも、一緒に練習をして一生懸命にやっています。練習期間もありますし、結果はどうなるか分からないですけど、自分次第。プロということ自体、クインテットで一本取るのが勝ち。勝とうが負けようが勝ちに行く姿勢を見せてほしいですよね」

――長きにわたって格闘技シーンの最前線で活躍してきた桜庭選手はK-1にどんな印象がありますか。

「昔よく見てました。ヘビー級のトーナメントを。『こいつら人間か!』って。でかくてなんであんなに動けるんだって。1発ドーンと当たれば、みんなKOしちゃうその迫力がすごかった。今回もでかい人がどれだけ動けるのか、そういう興味がありますね」

――現在の格闘技界をどう見ていますか。

「正直、僕あまり見ないんですよねぇ。SNSのおすすめ表示にグラップリングの映像で出てきたら、『今度の練習でやってみよう』、そういう風にしか見ないんです。練習をして、家に帰って同じもの(格闘技)を見ちゃうと寝れなくなるじゃないですか。外国人の出した動画は短い。たまに見る程度です。

 最近のトラッシュトークみたいのはダメですよ。格闘技ははっきり言って喧嘩じゃない。そこら辺は興味ないっていうか、そっちの世界に入りたくない。やっぱりちゃんと礼をして、相手を尊敬してやるのが格闘技だと思ってるので、口で『てめぇこの野郎』とかはその辺の街の喧嘩で好きじゃない。そういうのもあるから最近の格闘技を見なくなったのはあるかもしれないです」

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