尾碕真花、22歳なのに1年で2度のシンママ役 本人が理由分析「一匹オオカミ感が強いとは言われます」
2012年に第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞後、芸能活動を本格スタートして10年となる俳優・尾碕真花。現在、若村麻由美主演のフジテレビ系ドラマ『この素晴らしき世界』(木曜午後10時)で、芸能事務所の社長・比嘉莉湖(木村佳乃)の娘・亜美を演じている。5歳の男児を抱えるシングルマザー役だ。昨年はNHK『卒業タイムリミット』で若い母、テレビ東京系『嫌われ監察官 音無一六』でもシングルマザーを演じた。尾碕は現在22歳だが、この約1年で母親役3回、うち2度シングルマザー役という仕事の巡り合わせ。なぜ若い尾碕に? 理由を探るため尾碕の素顔に迫ってみた。
『この素晴らしき世界』で5歳児抱えるシングルマザー・比嘉亜美を熱演
2012年に第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞後、芸能活動を本格スタートして10年となる俳優・尾碕真花。現在、若村麻由美主演のフジテレビ系ドラマ『この素晴らしき世界』(木曜午後10時)で、芸能事務所の社長・比嘉莉湖(木村佳乃)の娘・亜美を演じている。5歳の男児を抱えるシングルマザー役だ。昨年はNHK『卒業タイムリミット』で若い母、テレビ東京系『嫌われ監察官 音無一六』でもシングルマザーを演じた。尾碕は現在22歳だが、この約1年で母親役3回、うち2度シングルマザー役という仕事の巡り合わせ。なぜ若い尾碕に? 理由を探るため尾碕の素顔に迫ってみた。(取材・文=中野由喜)
まず芸能活動10年を振り返ってもらった。
「最初にアイドル活動を始めたのですが、自分のやりたいこととは違うと感じていて、試行錯誤するうちにお芝居と出会い、お芝居が好きだと気付いてからは専念しています」
尾碕にとって芝居の魅力とは。
「制約はありますが、役を自由に表現できることが魅力。他の俳優さんからも私では思いつかない表現など、いろんな刺激をもらえますし、新しい発見ができることが楽しいですね。そうやってみんなで一つの作品を作り上げることは幸せです」
ここで、この1年で3度も母親を演じる理由は何か。
「私も不思議です。びっくりです(笑)。台本を頂くと設定としていつも組み込まれているんです。私もこんなに演じるとは思ってもいませんでした」
21、22歳で母親役は大変なはず。
「モデルとなる同年代のシングルマザーが身近にいるわけでもないので難しいですね。亜美は、未熟者というか、母親とうまくコミュニケーションが取れなかったために確執があっていろいろ抱えている人。ただ、根本的な性格は素直。がむしゃらに頑張っている女性と捉えて演じています」
自身との共通点はあるだろうか。
「素直に人に助けを求めたり、困っていることを相談するのが苦手なことです」
助けを求めることが苦手というより好きではないタイプなのかも。
「孤立していて素行の悪い役も多いので……(笑)。周りから一匹オオカミ感が強いとは言われます。だからシングルマザーのような何か抱えている役が多いのかもしれません。ただ、私自身は一人でいても充実した時間を過ごせますし、逆に人といるのも苦じゃないです」
「人といるのも苦じゃない」という言葉が気になる。一般的に人と一緒にいたら楽しくて、さみしさも紛れると思うのだが。
「誰かと一緒にいないとさみしいと思うことは、あんまりないかもしれません。今、犬を飼っているのもありますが人恋しくなることは少ないです」
半端ないメンタルの強さを感じる。友人からはどう評価されているのだろう。
「最初は怖い人と思われがちですが、仲良くなると面白いとか、頼りがいがあると言われます。あだ名は姉さんです(笑)」
目力の強さもあって強い人という印象が一層強くなった。
「引っ込み思案や気弱なタイプの人はどちらかというと合わないかもしれません(笑)。好きなことは好き、嫌いなことは嫌いとハッキリした性格なので、私と仲がいい人は、ハッキリとしてさっぱりした性格を気に入ってくれているのかなと思います」
厳しい環境でたくましく生きるシングルマザー役が回ってくる理由が分かったような気がする。1人でもさみしくないと語るが、ここで理想の男性像を聞いてみた。
理想の男性像は「嫌いなところが少ない人、ですかね(笑)」
「嫌いなところが少ない人、ですかね(笑)。あとは効率の悪い人も少し苦手です。たとえば、食事に行きたいお店が決まっているのに予約していないとか。そういうのが少ない人が長く一緒にいられるのかなと思います。私が好き嫌いのハッキリしているサッパリした性格のタイプなので包容力のある人がいいのかなと思います」
理想の結婚も聞いてみた。
「今は結婚願望がないんです。田舎の一軒家に住んでゴールデンレトリバーを飼いたいというふわっとしたイメージはありますが、隣に男性と子どもがいる生活を思い描けないです(笑)。なぜか年々、結婚願望がなくなっていて……。1人の生活が楽しくなっているからかも。犬が好きなので犬とずっと一緒にいたいです」
苦手なことはあるのだろうか。
「鳩とネズミ、あとはネズミがいそうだからか路地裏もすごく苦手です。特に嫌な思い出があるわけではないのですが、見ると気分があんまり良くないです…」
最後にもう一つ、あえて尾碕らしさを挙げてもらうと「私は私。人からどう思われるかを気にしないところかと思います」と小気味いいほどきっぱり。子どもの頃からの性格と説明するが、この強さ、頼もしさから、将来、すご腕ドクターや弁護士、時代劇なら剣豪など頼りがいのある役が巡ってくる気がする。
□尾碕真花(おさき・いちか) 2000年12月2日、高知県生まれ。19年のテレビ朝日系のスーパー戦隊シリーズ『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でリュウソウピンク・アスナ役を務めたほか、22年の『妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪-』やWOWOW『早朝始発の殺風景』、23年のNHK『南海トラフ巨大地震』など多数のドラマに出演。 現在放送中のフジテレビ系ドラマ『この素晴らしき世界』(木曜午後10時)に比嘉亜美役で出演中。