森田剛、池松壮亮に至近距離で「離さないよ」 二人三脚シーンの舞台裏を明かす

映画『白鍵と黒鍵の間に』(10月6日公開)プレミア上映イベントが4日、都内で行われ、池松壮亮、森田剛、高橋和也、冨永昌敬監督が登壇した。

イベントに登場した池松壮亮(左)と森田剛【写真:ENCOUNT編集部】
イベントに登場した池松壮亮(左)と森田剛【写真:ENCOUNT編集部】

もともと脚本にはない場面「二人三脚したほうが面白い」

 映画『白鍵と黒鍵の間に』(10月6日公開)プレミア上映イベントが4日、都内で行われ、池松壮亮、森田剛、高橋和也、冨永昌敬監督が登壇した。

 映画の原作は、ジャズミュージシャンで、エッセイストとしても活動する南博の『白鍵と黑鍵の間に-ジャ ズピアニスト・エレジー銀座編-』。昭和末期、夜の街・銀座を舞台に、2人のピアニストの運命が大きく狂い出す様を描く。

 完成まで12年かかった意欲作。冨永監督は「理想のキャストに巡り会えた作品。みなさんのお芝居を、どうカメラに撮っていくのか、そのことに撮影中頭がいっぱいだった。つまらない絵を撮りたくなかった」と説明。池松は出来上がりに満足している。冨永さんのイマジン、メタファー、ファンタジックな何かにまみれた作品になった。出来上がりに満足している」と胸を張った。

 劇中には、池松と森田が二人三脚するシーンがある。もともと脚本にはない場面だったが、撮影寸前、池松と冨永監督が「二人三脚したほうが面白い」と意見が一致し、撮影することに。

 池松は「小道具さんが早めにセットしちゃって、ベルトで結ぶのですが『早すぎるだろ』ってくらい早めに接近して解除できなくなった。何回かやったけど、なぜかカットかかっても森田さんが手を離してくれなくて。でも言えないし……。それが伝わったのか、ぼそっと前を見ながら『離さないよ』と言われて。ドキドキしました(笑)」と撮影裏を明かした。

 森田も、二人三脚シーンは「一生忘れられない思い出になった」とし、「ズボンも脱げて武器も転がって、難しいシーンだった」と振り返った。

 本作の内容にちなみ「夢」について聞かれた一同。池松は「なんでちなむんですかね」と首を傾げつつ、「東京に出てきて15年くらい経ったのかな。毎年東京の花火大会に行ってみたいと思っています。今年も逃したのかな。全然諦めていないですけどね」と答えた。

 森田は「おっきい家に住みたいですよね。(部屋は)あるだけあったほうがいい。好きな植木を植えて、それを見ながら死んでいきたい」と回答。また、「生きているだけで精一杯という」高橋は、「あなた死ぬと言われても酒とたばこは諦められない」と話すと、観客から拍手が沸き起こり「拍手するところじゃない」と苦笑いだった。

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