俳優の中村倫也が主演を務めるテレビ朝日系連続ドラマ『ハヤブサ消防団』（木曜午後9時）の第7話が、8月31日に放送された。

　同作は、『半沢直樹』『下町ロケット』シリーズなどで知られる人気作家・池井戸潤氏の最新小説（集英社）が原作。中村演じる主人公のミステリー作家・三馬太郎が、亡き父の故郷・山間部の“ハヤブサ地区”に移住し地元の消防団に入ったことから、怪事件や巨大な陰謀に巻き込まれていく。

　今回はハヤブサに迫る異変が描かれた。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　4回連続で発生しているハヤブサの火事について、消防団の藤本勘介（満島真之介）、山原賢作（生瀬勝久）、宮原郁夫（橋本じゅん）、森野洋輔（梶原善）、徳田省吾（岡部たかし）らは放火を疑っていた。

　三馬は火事になった家の情報や周囲の状況から、太陽光発電企業「ルミナスソーラー」の営業スタッフ・真鍋明光（古川雄大）に疑惑の目を向けていた。さらに真鍋には共犯者がおり、その犯人が消防団員の徳田であることを突き止めた。

　新刊のサイン会で東京に向かう三馬は、恋人で映像ディレクターの立木彩（川口春奈）にしばしの別れを告げる。立木は「今週は忙しい」とサイン会に行けないことを残念がった。立木は東京のドラマ制作時代のトラブルから、宗教団体「アビゲイル騎士団」に入信していた過去があった。アビゲイル騎士団は教祖と教団幹部たちが信者12人を拷問して殺害した事件を起こし、解散している。三馬は立木の過去を知った上で交際していた。

　三馬はサイン会の最中、書籍を購入した男性から、「ハヤブサに知り合いがいる」と声をかけられた。握手を求めた男性は、「今度ハヤブサに遊びに行く予定なんです。ばったりお会いできたらうれしいです」と言い、去って行った。

　三馬はサイン会の応援に駆け付けた消防団員と東京観光を楽しみ、ある目的のために“最後の晩餐”を開く。それは、徳田に放火の事実を確認することだった。

　状況証拠を突きつけられた徳田は、飄々（ひょうひょう）とした態度で否定も肯定もしない。そして突如、東京に憧れていた過去を語り始めた。半年間の東京生活に失敗し、呉服屋の跡を継ぐためハヤブサに戻った徳田は、心の中では“負け組”と感じていたという。「このまま年とって人生終わるんかって、怖なったんや。もうちょっと俺の人生、なんかあるはずやって。それが何かを知りたかったんや」と振り返る。

　放火について特に悪びれない徳田は、「ハヤブサに戻ったら全部話すわ」と店を後にする。すると、近くの席にいた紫色の服を着たカップル客も退席する。そのうちの一人の女性が、路上に停めてある車に入った。その中に、真鍋の姿があった。

　このシーンにSNS上では、「追いかけて行った人たち何」「この方たち、アビゲイル信者の方々ですよね」と反応が。

　翌日、海に落ちた徳田の遺体が発見される。動揺する5人は失意の中、ハヤブサに戻った。するとハヤブサに異変が起きていた。電車も街も畑も、観光客であふれていたのだ。さらに消防団員行きつけの「居酒屋サンカク」も満席だった。客の服や持ち物には、紫色のリボンがつけられていた。

　異様な雰囲気に店を出た三馬たちは、亡くなった徳田の動画が更新されていることに気づく。徳田は食事会を抜けた後、海が見える橋の上で撮影し、予約投稿していたのだ。「もうちょっとやで！ハヤブサが活気づく時が来るんや！」とうれしそうに語る徳田。放火を隠していたことを謝ると、「でも仕方なかったんや。それが俺に与えられた、消防団以上に大事な使命だったもんで」と説明する。さらに徳田は、「太郎君も、みんなも、ハヤブサに導かれとる」と興奮気味に語った。

　さらに立木の部屋には、三馬のサイン会に来ていた男性の姿が。その男性は、アビゲイル騎士団の顧問弁護士・杉森登（浜田信也）だった。

　SNS上では、「東京から帰ったらハヤブサが訳のわからない人たちに侵食されてるの怖すぎる」「宗教団体に過疎町が乗っ取られる怖さがジワジワ来る」「徳田さんも信者だったのね……」と恐怖を感じる声が。また徳田も立木も東京で挫折していることから、「心の隙間に入られてしまったのか……」「不安や不満がある心に付け込まれるんだな」といった声も挙がっている。