世代交代した乃木坂46が“最強の乃木坂”を証明 初神宮4DAYSは「とても大きな試練でした」

アイドルグループ・乃木坂46が28日、都内の明治神宮野球場で真夏の全国ツアー2023・ツアーファイナル東京公演を開催。明治神宮野球場で4日連続公演を行うのは、乃木坂46にとって史上初のことだが、チケットはソールドアウト、各日3万8000人を動員。現地取材を行ったENCOUNTは、全35曲・約3時間に渡った、この夏一番熱いライブをリポートする。

『おひとりさま天国』で初センターを務め、ライブでも披露した井上和【写真:(C)乃木坂46LLC】
『おひとりさま天国』で初センターを務め、ライブでも披露した井上和【写真:(C)乃木坂46LLC】

最新シングル『おひとりさま天国』など計35曲を披露

 アイドルグループ・乃木坂46が28日、都内の明治神宮野球場で真夏の全国ツアー2023・ツアーファイナル東京公演を開催。明治神宮野球場で4日連続公演を行うのは、乃木坂46にとって史上初のことだが、チケットはソールドアウト、各日3万8000人を動員。現地取材を行ったENCOUNTは、全35曲・約3時間に渡った、この夏一番熱いライブをリポートする。

 乃木坂46の同会場でのコンサートは、2014年に初めて開催され、グループの“聖地”として定着。2023年に入り、1期生の秋元真夏、齋藤飛鳥、2期生の鈴木絢音が卒業し、乃木坂46は3期生、4期生、5期生メンバーのみのグループとなった。世代交代して初めての全国ツアーとなり、33rdシングル『おひとりさま天国』で表題曲初センターを務める5期生・井上和が7月に開幕した本ツアーをけん引してきた。

 井上が「最終日盛り上がって行くぞ!」と絶叫を上げて幕を開けたツアーファイナルは、いきなり夏の定番曲『裸足でSummer』がヒットし、3万8000人のファンが曲に合わせてタオルを上げ一体感を生む。遠藤さくらセンターによる『ジコチューで行こう!』に続き、2曲連続で齋藤センター曲を歌い継いで見せた。

 オープニングブロックは、『好きというのはロックだぜ!』、『太陽ノック』、『ガールズルール』といった曲で全力疾走。『太陽ノック』は、球場というロケーションと夕焼け空がマッチして、神宮球場でしか味わえないプレミアムなパフォーマンスとなった。

 オープニングMCで各メンバーが意気込みを語る中、金川紗耶は今回のツアーを振り返りながら、「地方のライブでお客さんの顔をたくさん見れて、やっぱり今の乃木坂も最強だなって思いました。応援してもらって頑張れているので、1曲1曲感謝を伝えながら披露していけたらいいなと思います」とアピール。その言葉通り、「夏休みの過ごし方」をテーマにしたユニットブロックでは、『意外BREAK』『Am I Loving?』『自惚れビーチ』『空扉』などの楽曲で各メンバーが個性を輝かせ、33rdシングルで初アンダーセンターを務めた4期生の松尾美佑も『踏んでしまった』『錆びたコンパス』でキレキレなダンスを見せ存在感を示した。

 野球好きメンバー久保史緒里、向井葉月、金川紗耶、黒見明香、柴田柚菜は、推し球団のユニホームに身を包み応援ソング『Never say never』を披露。グループの代表曲『シンクロニシティ』はバラードバージョンで送り、美しいハーモニーを奏でると、ラストは中西アルノが圧倒的な美声を夜空に響き渡らせる。ペンライトの消灯をアナウンスしてから歌唱した『誰かの肩』では、大切な人のことを思いながら歌い涙を流すメンバーも見られた。

 後半ブロックでは、ライブ映えするナンバーの『ごめんねFingers crossed』『Actually…』、情熱的で美しいパフォーマンスで見る者を魅了。3期生の与田祐希・岩本蓮加がWセンターの『逃げ水』、5期生・菅原咲月がセンターを務めた『バンドエイドを?がすような別れ方』、賀喜遥香のあおりで会場が一つになる4期生楽曲『I see…』で盛り上がり、『僕が手を叩く方へ』でも大きなクラップが発生し、灼熱のライブはクライマックスを迎える。

 全国ツアーを引っ張って来た井上は、「素直な感想は楽しかったということよりも安心感が強いです。ここまで来れたぞ、ここまで頑張れたぞという思いの方が強いです」と吐露。涙で声を詰まらせながら思いを明かし、「もっともっと誰かの期待に応えらえるような人になりたいし、希望を与えられるような人になりたいです。乃木坂46がこれからも誰かの頑張る理由になれるように頑張ります」と誓いの言葉を送ると、本編最終楽曲『おひとりさま天国』へ。曲中に460発の花火が打ち上がり、ファンに最高の笑顔をプレゼントした。

 アンコールは『夏のFree&Easy』『ダンケシェーン』『僕だけの光』と先輩から受け継いだ大切な楽曲で一気にボルテージを上げ、久保・山下美月がセンターの『人は夢を二度見る』で“今の乃木坂46”を存分にアピール。ライブの鉄板曲『乃木坂の詩』で締めくくると、キャプテンの梅澤美波が感謝の思いを伝える。

「私たちにも4日間乗り越えられました。ツアー16公演、(神宮)4日間を乗り越えることが、今の私たちにとって、とても大きな試練でした。怖さも不安もあったけど、確実に私たちの成長につながっていました」と葛藤を告白。号泣しながら「今、先輩たちの後をしっかり受け継げたと証明できたと思います。私たちが乃木坂46です!」と力強く宣言すると、「過去も今も、そして未来も全部まとめて愛して、みんなで前に進んで行きます。これからも私たちを信じて付いて来てくださるとうれしいです。この夏、たくさんの愛を届けてくださり本当にありがとうございました。最高のツアーでした」とありのままのメッセージを送り、3期生・4期生・5期生だけの全国ツアーは感動のフィナーレとなった。

 世代交代後初の全国ツアーは、不安と葛藤もありながらも立派に完走。金川から語られた「今の乃木坂も最強」は、このツアーを通じて多くの人が実感することができただろう。最強であることを証明した乃木坂46は、次はどんな景色をみせてくれるのか。乃木坂46の伝説はまだまだ終わらない。

○8月28日/乃木坂46『真夏の全国ツアー2023@明治神宮野球場』DAY4セットリスト
M01 裸足でSummer
M02 ジコチューで行こう!
M03 好きというのはロックだぜ! 
M04 太陽ノック センター久保史緒里
M05 ガールズルール
M06 意外BREAK
M07 Am I Loving?
M08 自惚れビーチ
M09 空扉
M10 他人のそら似
M11 君に叱られた
M12 僕は僕を好きになる
M13 夜明けまで強がらなくてもいい
M14 踏んでしまった
M15 錆びたコンパス
M16 Hard to say
M17 Never say never
M18 シンクロニシティ
M19 誰かの肩
M20 絶望の一秒前
M21 4番目の光
M22 三番目の風
M23 設定温度
M24 ごめんねFingers crossed
M25 Actually…
M26 逃げ水
M27 バンドエイドを?がすような別れ方
M28 I see…
M29 僕が手を叩く方へ
M30 おひとりさま天国
EN1 夏のFree&Easy
EN2 ダンケシェーン
EN3 僕だけの光
EN4 人は夢を二度見る
EN5 乃木坂の詩

 真夏の全国ツアー2023は、7月1日の北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ公演で開幕し、大阪城ホール、広島グリーンアリーナ、沖縄アリーナ、日本ガイシホール、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナと各地の大会場をまわり、東京公演4DAYSを含める全16公演で合計25万人を動員した。

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