【RISE】軽量級最強決定戦はクマンドーイvs田丸辰に決定 志朗と大崎一貴が負け大波乱
「RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament」の決勝カードがクマンドーイ・ペッティンディーアカデミー(タイ)vs田丸辰(TRY HARD GYM)に決まった。
19連勝の大崎一貴が田丸辰に敗北
「RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament」の決勝カードがクマンドーイ・ペッティンディーアカデミー(タイ)vs田丸辰(TRY HARD GYM)に決まった。
2023年8月26日、東京・大田区総合体育館で行われた立ち技格闘技イベント「ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round」で、クマンドーイが志朗(BeWELL)を、田丸が大崎一貴(OISHI GYM)を下した。
クマンドーイと志朗はムエタイをバックボーンに持つ。静かな立ち上がりになるかと思われたが、序盤から両者手を出していく。那須川天心を苦しめたクマンドーイのミドルキックはやはり強烈だ。2R、クマンドーイが左のミドルキック3連打から放ったノーモーションの右ストレートが志朗の頭部にクリティカルヒット。志朗がまさかのダウンを喫した。
その後、志朗は攻め続けるも、強みである冷静さを失っている印象すらある。一方のクマンドーイはミドルキックを絶えず当て、志朗の腕が赤く腫れあがっていった。3-0の判定でクマンドーイが文句なしの勝利を挙げ、決勝に進出した。
一方で、大崎はいつものようにどっしり構え、ジリジリと田丸をコーナーに詰めていく。田丸がガードを固めたところにボディへのパンチを集めた。パワーではやはり大崎が圧倒している。最終ラウンド、大崎はラウンド序盤にテンカオを当て依然有利に試合を進めていたが、終盤に田丸はパンチのコンビネーションを的確に当て、大崎の足を何度もぐらつかせた。最終ラウンドで逆転し、2-0の判定で田丸が勝利した。
大崎の連勝は「19」で止まった。試合後のインタビューでも、大きく肩を落としていた。
「パワーは感じなかったが、しっかり見られているなと。3ラウンド目は絶対に取られたと思った。このトーナメントに懸けていたので、(次は)考えられないです」(大崎)
現在、日本キックボクシング軽量級(-55㎏)のトップは、志朗(BeWELL)、鈴木真彦(山口道場)、玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)、金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)の4人とされている。今後はこのトップ戦線に田丸も食い込んでくることになるだろう。
さらに同トーナメントのリザーブファイトでは政所仁(魁塾)が、志朗がトーナメント一回戦で苦戦の末に判定勝ちしたルベン・セオアネ(スペイン)から2つのダウンを奪い、KO勝ちしている。政所は試合後リング上で、「志朗選手ってルベン選手にどうやって勝ったんでしたっけ?」と志朗を挑発した。
政所も日本で名実ともに名前の通っている選手を倒せば、トップ戦線に躍り出るだろう。2年前にはなるが、「RISE WORLD SERIES 2021 OSAKA」で政所は田丸に判定勝利を収めているのだ。日本キックボクシング軽量級の勢力図が大きく変わった一夜だった。