eスポーツのプロ野球界に新星現る…17歳の高校2年生が描く新たな選手像
eスポーツのプロ野球界に新星が現れた。「eBASEBALLプロリーグ」2019年シーズンのドラフト会議(eドラフト会議)で、千葉ロッテマリーンズから4巡目指名を受けた高校2年生の柳虎士郎選手(プレイヤーネーム:ゆさ)だ。今回最年少の17歳ながら、野球経験者でタイ代表としてプレーした異色の経歴を持つ。11月の今季開幕に向けて「プロの舞台で結果を残す。チームの優勝に貢献できる選手になる」と決意にあふれている。
「eBASEBALLプロリーグ」のeドラフト会議で千葉ロッテ入り 柳虎士郎選手(17)
eスポーツのプロ野球界に新星が現れた。「eBASEBALLプロリーグ」2019年シーズンのドラフト会議(eドラフト会議)で、千葉ロッテマリーンズから4巡目指名を受けた高校2年生の柳虎士郎(やなぎ・こじろう)選手(プレイヤーネーム:ゆさ)だ。今回のeドラフト会議で最年少の17歳ながら、野球経験者でタイ代表としてプレーした異色の経歴を持つ。11月の今季開幕に向けて「プロの舞台で結果を残す。チームの優勝に貢献できる選手になる」と決意に満ちあふれている。
埼玉県出身で、年長から軟式野球を始め、ボーイズリーグで硬式野球に取り組み、小学6年の夏には全国大会出場。中学時代は親の仕事の関係でタイ・バンコクに移り住み、タイ代表選手としてプレー経験を持つ。
高校進学に合わせてタイから帰国したが、身長が伸びなかったことに加えて「日本の野球についていけなかった。それでも野球が好きなので、パワプロ(実況パワフルプロ野球)の道を選びました」と、ゲームの世界で白球を追うことを決意したという。
今年1月から始めたパワプロ。1日1、2時間の練習時間ながら瞬く間に才覚を発揮した。今夏に開催され、優勝選手にeドラフト会議の候補者の資格が与えられる「eBASEBALL全国中学高校生大会-共同通信デジタル杯-」で優勝し、さらに、eドラフト会議の候補者選考のためのプロテストも突破。圧倒的な腕前を示し、今回の千葉ロッテからの指名を獲得してみせた。
9月16日のドラフト当日は、球団の一員として参加していた千葉ロッテOBの里崎智也氏と対面。あこがれの存在から「しっかり頑張ってね」と激励のメッセージを受けたという。
得意なプレースタイルは、一発が欲しいところで強振で長打を狙い、着実にミートでつなぐ打撃だ。野球も続けており、草野球チーム「PAWABACS」で遊撃手でプレー。リアル・ゲームの双方の世界で自己研鑽を積んでおり、「まだまだここから成長できる。しっかり先輩方からいろいろ教えていただき、吸収して、もっと強くなれたらと思っている」と、eスポーツ選手としての未来像を描く。
高校生ながら、立派なプロ選手。日本では黎明期にあるeスポーツ界全体を盛り立てる気概にもあふれている。飛躍を続ける新人は「eスポーツが発展して、未来のある職業になっていくと思う。パワプロが続けられるよう、文化として発展・普及することができれば」と意気込みを語った。
「e日本シリーズ」は来年1月25日に開催
〇…「eBASEBALLプロリーグ」は、日本野球機構(NPB)とコナミデジタルエンタテインメントの共催で、「実況パワフルプロ野球」を使用する、プロ野球のeスポーツリーグだ。2シーズン目となる今季のeペナントレースは、11月3日に開幕。eクライマックスシリーズは来年1月18、19日に行われ、日本一を決める「e日本シリーズ」は来年1月25日に開催される。
12球団各球団の登録選手数は4人。今回のeドラフト会議で各球団は、プロテストを通過した46人の候補者から28人を指名し、2018シーズンからの継続契約選手20人を含めた全48人の2019年シーズン球団代表選手が決定した。