三戸なつめ、結婚を考えた過去「覚悟まだない」 芸能生活10周年でさらけ出した等身大の姿
モデルや俳優として活躍を続ける三戸なつめ。“読モ全盛期”だった10代の頃にモデル活動をスタートさせた彼女も、今では33歳と大人の女性へと成長を遂げた。芸能活動10周年を記念して発売したフォトエッセイ『なつめろん』(宝島社)では等身大な姿も披露した。赤裸々な思いもつづっているが、どのような思いが込められているのだろうか。
思い出の地・台湾で撮影「即決でした」
モデルや俳優として活躍を続ける三戸なつめ。“読モ全盛期”だった10代の頃にモデル活動をスタートさせた彼女も、今では33歳と大人の女性へと成長を遂げた。芸能活動10周年を記念して発売したフォトエッセイ『なつめろん』(宝島社)では等身大な姿も披露した。赤裸々な思いもつづっているが、どのような思いが込められているのだろうか。(取材・文=中村彰洋)
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――芸能活動10周年を迎えられましたが、「まだ10年なのか」という印象です。
「多分、読モ時代があったからですね。事務所に入ったのは、読モを始めた後だったので、そういうふうに言われることは多いですね」
――10周年の節目にフォトエッセイという形を選んだ理由を教えてください。
「最初は写真集を作りたかったんです。30代になって、20代の頃とは、好きなものやファッションも若干変わってきたりしていたので、昔よくあった“読モのプロデュース本”の大人版写真集のようなものが出せたらいいなと思っていました。そんなお話を担当の方としていたときに、私の今思っていることだったりを『エッセイとしてまとめてもいいんじゃないですか』とアドバイスをもらい、『挑戦してみたい!』と決めました」
――撮影地の台湾は三戸さんにとって、思い出の地ですね。
「初めて行ったのはデビューしたばかりの23歳ぐらい。当時はファッションショーのお仕事で年に2回ぐらいは行ってましたね」
――こういった節目のタイミングでの写真集は、地元での撮影などが多い印象ですが、台湾は即決でしたか。
「即決でした(笑)。読者モデルの撮影は、プライベートを披露することが多かったので、地元の奈良とかでの撮影は、これまでもたくさんやってきました。でも、台湾では撮影をしたことがなかったので、やりたいなと決めました」
――台湾の魅力はどういった点でしょうか。
「本当にただ、『ピーンときた!』みたいな感じなんです。緩くて神経質じゃない感じが、自分の肌感とすごい合っていて、居心地がいいなって。私は、アクティブな性格ではなく、殻に閉じこもって、自分の世界で楽しむみたいなタイプなんです。だけど、台湾に行ったときに、それが開けた感じがありました。初めて行ったときから、『弾けれる! いえい!』みたいな感じがあって、新しい発見でした。飛行機がちょっと苦手だったので、『海外行くの嫌だな』って思ってたんですけど、『台湾来てよかった!』って思いました」
――今回の撮影での思い出はありますか。
「芸術家の人が作った老塘湖藝術村という場所があるのですが、ここにすごい懐かしさを感じました。今思えば、地元に近かったのかな? 湖があったんですけど、そこが猿沢池(奈良)に似ていたのかもしれないです(笑)。でも、『あ、ここ昔来たことあるかも』って。台湾は、自分の心を開いて、エネルギーを出せる場所だと思っていたんですけど、そこは、自分の世界の中で楽しめる場所で、新しい発見でした。台湾はSNS映えするので、いろんなとこで撮って発信したいと思うんですけど、そこは自分の心の中だけできれいに残しておきたいと思ったりしましたね」
――『なつめろん』を通して1番伝えたいことはありますか。
「今までの三戸なつめのイメージから、より私の内面に近づいたものになっているので、『今の三戸なつめってこんな表現をするんだよ』みたいな部分を伝えたいです。エッセイでは、ただ文を書くのではなく、ファンの方たちに『私ってこうでさ』としゃべりかける感じを意識したので、そこが伝わってくれたらいいなと思います」
――手書きのかわいらしいイラストも印象的でした。
「最初はイラストを入れるつもりは全くなかったんですけど、できあがった文章がすごい堅く見えちゃったんです。それで急きょ、『イラストを入れさせてください』とお願いして、ゆる~いイラストを書きました。おかげで、私が伝えたかった柔らかさを表現できているかなと思います」
今後の目標は「個展をやってみたい」と宣言
――エッセイの中では恋愛観もストレートにつづっています。過去に結婚を考えたこともあったのでしょうか。
「20代前半ぐらいにはあったんですよ。具体的なものではなかったのですが、『いつかするだろうな~』ぐらいの。当時付き合っていた方がとても結婚願望が強い人で、具体的に言われたときに『はっ! ヤダ……』ってなっちゃって、それでお別れしちゃいました(苦笑)。そのときに、『自分は結婚、したくないんだ』って気付きましたね」
――子どもについての思いも記されていますね。
「子どもは好きなんです。お姉ちゃんの甥っ子も、友達の子どもも大好きなんです。だけど、自分の子どもってなると『怖いな』って……。自分みたいなDNAの子が生まれるって『やだな』って思っちゃうんです(笑)。覚悟がまだ、私にはないですね……。だけど、欲しい気持ちもあるんです。女の子が生まれてくれたら、同じ服装や髪型にしたいんです。そういう、なんとなくのビジョンはあるんですけど、現実的にはまだちょっと考えられません」
――モデル、音楽活動、俳優、絵本作家などさまざまな活動を続けていますが、他者の目を気にすることはございますか。
「あまり気にしてないですね。エゴサもほとんどしないです。顔を知らない人に何を言われても結構平気で『へー』って思うぐらいです。だから、アンチの言葉で傷つくみたいなことはあまり記憶にないです。でも、身近な人に評価されるのは緊張しますね」
――若い頃から変わらずということでしょうか。
「若いときからそんな感じです。テレビに出始めた頃は、『ブス』みたいなメッセージもきていたんですけど、『あ、やっぱテレビに出るとブスって言われるんだ』ってびっくりみたいな(笑)。『やっぱこういう人いるんやあ、すげぇ』みたいな感じでしたけど、傷ついたりはなかったですね」
――過去には絵本も出版されていますが、絵を描くことがお好きなのでしょうか。
「好きですね。絵本を作っている過程がすごく楽しかったです。終わりが見えない感じで、没頭してやってました。絵のテイストはイラスト系が多いです。『なんだこれ?』みたいのを描くのが好きです。絵を描き始めるときに、完成形が頭の中で決まってないんですよ。そのままわーって描いてたら、変なのができ上がっちゃったけど、『なんかいいじゃん!』みたいな」
――何かに没頭することがお好きなんですね。
「自分の内側にあるものをバーって出すことが好きです。フォトエッセイもそうでしたが、作ってるときが1番『おらーっ』ってなるんですよ。演技でも、『なんでこの役はこう思ってるんだろう?』みたいに考える時間が好きです。でき上がったものを見返すことはあまりないですね」
――エッセイ内では、「今後の目標は?」と聞かれると困るとも書かれていました。今後の目標をお聞かせ下さい(笑)。
「そうですね(笑)。いろいろなことをやらせていただく中で、『あと何をやってないかな?』と思ったときに、絵を描くことが好きなので、個展をやってみたいと思っています!」
□三戸なつめ(みと・なつめ)2013年にモデルとして活動を開始。15年に中田ヤスタカ氏プロデュース『前髪切りすぎた』でアーティストデビュー。18年からは俳優として本格的に活動を開始。NHK連続テレビ小説『おちょやん』(20年)などに出演。23年8月12日には芸能活動10周年を記念したフォトエッセイ『なつめろん』(宝島社)が発売された。
◯『なつめろん』出版記念サイン会
・大阪会場
日程:8月26日
会場:ヨドバシカメラマルチメディア梅田
概要:トークイベント&サイン会
・東京会場
日程:9月2日
会場:SHIBUYA TSUTAYA
概要:サイン会