滝沢秀明氏TOBE所属のIMP. 好評デビュー曲『CRUISIN’』の作曲陣は全員が韓国勢 グローバル展開を念頭か
ジャニーズ事務所前副社長の滝沢秀明氏が設立したTOBE(トゥービー)所属のIMP.(アイエムピー)が18日、世界同時配信のシングル曲『CRUISIN'』でデビューした。同グループの公式YouTubeでミュージックビデオ(MV)が午前0時に解禁され、14分後にX(旧ツイッター)で「#CRUISIN」が日本トレンド1位に上昇。同日午後4時現在、MVは107万回視聴に上るなど大反響を呼んでいる。
作曲陣のRocoberryはBTS・ジミンの楽曲も担当したヒットメーカー
ジャニーズ事務所前副社長の滝沢秀明氏が設立したTOBE(トゥービー)所属のIMP.(アイエムピー)が18日、世界同時配信のシングル曲『CRUISIN’』でデビューした。同グループの公式YouTubeでミュージックビデオ(MV)が午前0時に解禁され、14分後にX(旧ツイッター)で「#CRUISIN」が日本トレンド1位に上昇。同日午後4時現在、MVは107万回視聴に上るなど大反響を呼んでいる。
同曲は、冒頭から中毒性の強いリズムと英語フレーズが繰り返され、ヒップホップ感覚のラップ、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)のビルドアップも取り入れた楽しいダンスナンバーになっている。佐藤新、基俊介、鈴木大河、影山拓也、横原悠毅、松井奏、椿泰我。この7人の声質や高音、低音をフルに生かして、それぞれの個性が際立つよう巧みにパート分けされてもいる。
ファンはSNSで「世界デビュー本当におめでとう!」「耳に残るメロディーに鮮やかなMV、ガッチリこころをつかまれました」「中毒性のある曲ですね」「楽曲、ダンス、MVをポップ、カラフルに表現されていてIMP.らしさ全開で素敵」などと祝福。「曲も独自の曲調で少し懐かしさもあるんだけど、最近の感じもあるし楽しんで聞いています」「曲の展開が優れ終わりの方のビートに乗せたメロディアスな対旋律(註:補佐的なメロディー)も素晴らしい」、「10年以上KPOPを推してきて、ジャニーズや日本のアイドルには惹かれたことなかった者です。CRUISIN’はキャッチーな楽曲、揃ったキレのあるダンス、基礎力がある安定した歌唱、作り込まれたMV、どれも完成度が高く驚きました」(いずれも原文ママ)などの考察も多数寄せられている。
では、どんな人たちが楽曲を制作したのか。作詞は岡田マリア、作曲はAvin/Slay/Chase/Rocoberry。作曲陣は4組全員が韓国人で、AvinはDJ、プロデューサー、作曲家、作詞家、歌手。本名ファン・サンチョルで現在25歳だ。2017年に歌手Younhaのアルバム収録曲『Airplane mode』の作曲・編曲でデビューしている。Slayはプロデューサー、作曲家、作詞家、歌手で本名キム・チェユン。同じく25歳だ。Chaseを特定する情報は少ないが、韓国のネットでは「米国系韓国人ラッパーのBryan Choi (ブライアン・チェイス、33歳)」とする見方がある。彼は、BLACKPINKらが所属するYGエンターテイメントの関連レーベル・THEBLACKLABELに所属しており、最近はアニメと音楽を融合させた作品を発表していることから「IMP.もアニメ展開するのだろうか」との声が韓国ブロガーから上がっている。
AvinとSlayは歌手兼作曲家デュオ・LAS(ラス)としても活動しており、Netflixで21年に配信され大ヒットした韓国俳優ハン・ソヒ主演ドラマ『わかっていても』の挿入歌『Love, This』を提供したことで有名だ。最近では、ガールズグループ・IVE(アイヴ)の大ヒット曲『After LIKE』の編曲にも加わっている。また、Avin、Slay、Chaseは3人で活動することも多く、K-POPボーイズグループ・SF9のチャニとフィヨンが主演した韓国のラブコメディードラマ『ミラクル』(22年)の挿入曲でガールズグループ・Weki Mekiが歌う『Between Us Two』の作詞をAvinとSlay、作曲、編曲をAvin、Slay、Chaseが担当した。他にもガールズグループ・LABOUMやCherry Bulletの楽曲にもこの3人で参加している。
一方、Rocoberryは韓国インディーポップデュオ。韓国の大ヒットドラマ『トッケビ』(16~17年)の挿入歌で歌手Aileeが歌った『I will go to you like the first snow』の作曲・編曲を担当したことで有名だ。同曲は韓国の音楽ストリーミングサービスMelonでの累積ストリーミング再生数が10億回を超える驚異的な大ヒットとなり、いまだに根強い人気を保っている。さらにはBTSのジミンがシンガー・ソングライターのハ・ソンウンとコラボした韓国ドラマ『私たちのブルース』(22年)の挿入曲『with you』の作曲・編曲を担当したのもRocoberryなのだ。
韓国のブロガーからは「この作曲家陣がすごい。韓国を狙っているね。大好き」などの反応が出ている。こうして見ると、TOBEがグローバルな展開を見せているK-POP並びに韓国のクリエーター、ヒットメーカーに関心を持ち、積極的にアプローチしたことが伺える。間接的ながら、BTSとつながりを持っていることも1つのポイントになりそうだ。今後、TOBE並びにIMP.がどのようなグローバル展開を見せていくのか。その動きが注目される。