上野樹里が7年ぶりの映画主演「今届けるべきメッセージが詰まっている」 林遣都が共演
俳優の上野樹里と林遣都が12月1日公開の映画『隣人X 疑惑の彼女』に出演することが16日、発表された。上野が映画で主演を務めるのは7年ぶりとなる。
17年ぶり“再会”の熊澤尚人監督も上野を絶賛
俳優の上野樹里と林遣都が12月1日公開の映画『隣人X 疑惑の彼女』に出演することが16日、発表された。上野が映画で主演を務めるのは7年ぶりとなる。
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『隣人X 疑惑の彼女』は第14回小説現代長編新人賞を受賞したパリュスあや子の小説『隣人X』が原作。世界には紛争のため故郷を追われた惑星難民“X”があふれ、各国がその対処に苦慮していた。いち早く受け入れを発表した米国に追随するように、日本も受け入れを決定。人間の姿をそっくりコピーして日常に紛れ込んだXがどこで暮らしているのか、誰も知らない。Xは誰なのか、彼らの目的は何なのか。社会には言葉にならない不安や動揺が広がり、誰もが隣にいるかもしれないXを見つけ出そうと躍起になっている。
そんな中、週刊誌記者の笹憲太郎はX疑惑のかかった柏木良子の追跡を始める。スクープの為に自身の正体を隠しながら徐々に良子へ近づいていく笹。ふたりは少しずつ距離を縮め、やがて笹の中に本当の恋心が芽生えるが、良子がXかもしれないという疑いを拭いきれずにいた。
果たして良子は本当にXなのか? 良子への想いと本音を打ち明けられない罪悪感、記者としての矜持に引き裂かれる笹が最後に見つけた真実とは。ウソと謎だらけのふたりの関係は予想外の展開へ。
主人公の良子を演じるのは、本作が7年ぶりの映画主演となる上野。アルバイト先と自宅を往復する毎日を過ごし、趣味は読書という穏やかな生活スタイルで、知らず知らずのうちに他人を遠ざける日々を送る良子。突然現れた笹の存在に戸惑いながらも、徐々に心を開いていく。上野は「時代の流れに飲まれず自分らしく生きる事や、自分らしさを理解してくれる人と出会えることの大切さを伝えられる作品だと思い出演を決めました。ちょっとハラハラドキドキしたい、Xって何? 誰がXなの? と刺激を求める方にも、しっとりとしたラブストーリーを観たい方にも、楽しんで頂けると思います。今届けるべきメッセージが詰まっている映画です」と本作に対する意欲を語った。
良子を追う記者、笹を演じるのは林。「僕が演じた笹は、今の厳しい世の中に翻弄されながら常に何かと何かのはざまで苦しんでいる、そんな精神的にしんどい役どころでした。僕自身も撮影中追い込まれる瞬間や苦しい場面が沢山あったのですが、共演者の方やスタッフの方々に支えられなんとか演り抜くことができました」と撮影を振り返る。また、上野との共演は今回が初。その印象を「撮影期間中一切の妥協をせず、誰よりも作品に愛情と情熱を注ぎ込む、頼もしく素敵な女優さんでした」と明かしている。
監督を務めるのは『君に届け』(2010年)や『心が叫びたがってるんだ。』(17年)等で知られる熊澤尚人。上野とは『虹の女神 Rainbow Song』(06年)以来17年ぶり、林とは『ダイブ!!』(08年)以来15年ぶりにタッグを組んだ熊澤監督は2人の演技を大絶賛。「瞬間に生まれるダイナミズムと予想を超える感じが大変魅力的で、唯一無二な女優」と上野を称賛し、林に対しても「演技に向かうタフさと誠実さは怪物ですね。高校1年当時を知っている分、今は本当に俳優を天職にされていると感じました」と感慨深く語った。
原作者のパリュスあや子も「映画はまさに新たな視点で『異なる者たちの恋愛』を軸に、人との繋がりや社会の偏見を問う作品になっていて、一観客として最後まで楽しく、時に涙しながら拝見しました」と語りながら、「なにより俳優陣が素晴らしく、美しく説得力のある映像と共に無理なく世界観がミックスされていて自然と引き込まれました」と映画の出来について太鼓判を押している。