元NHKアナ・堀潤氏、コロナ禍を生き抜くために必要なこと LINEで800件の声集める
元NHKアナウンサーで、現在はキャスターやジャーナリストとして活躍する堀潤氏は、コロナ禍にある市民の埋もれがちな不安や苦しむ声を吸い上げ、力になろうとしている。LINEを活用し、4月7日から1か月ほどで約800件もの声が寄せられているという。堀氏にどんな声が届き、市民がコロナ禍を生き抜くために必要と感じることを聞いた。
電話インタビュー、「不安、不満にこたえる、もしくはそれを届ける場所が少ない」
元NHKアナウンサーで、現在はキャスターやジャーナリストとして活躍する堀潤氏は、コロナ禍にある市民の埋もれがちな不安や苦しむ声を吸い上げ、力になろうとしている。LINEを活用し、4月7日から1か月ほどで約800件もの声が寄せられているという。堀氏にどんな声が届き、市民がコロナ禍を生き抜くために必要と感じることを聞いた。
堀氏は「コロナの影響は裾野が広くて、ありとあらゆる皆さんがいろんな不安、不満をもっています。けれど、その細かな不安、不満にこたえる、もしくはそれを届ける場所が少ないと思います」と切り出した。
テレビや新聞で政策として、どういう方向性が打ち出されるか議論され、報道される一方で、「具体的にどういう手続きをしたらいいか、どこの窓口に行けばいいか、何を書けばいいとか、自分のケースの場合はいくら給付金をもらえるのかとか、個別、個別が欲している情報がなかなかないと実感しています。それを埋めるメディアの発信も必要」とした。
いくつかの印象的な声を挙げてもらった。最初に語ってくれたのは美容室。
堀氏は「美容室を開ける、開けない、の判断は最終的に自分たちにゆだねられてしまった。では、開けるとなった時、どういう方法で開けたらいいのか。開けた場合、休業補償の対象にならないから閉じたほうがいいのか、具体的な判断を求められてしまう」と紹介した。
続けて、フリーランスの戸惑いの声も。
堀氏は「前年実績と比較をしてとされても、今年、開業した人はどうなるのか。まだ、(比較すべき)前年の確定申告がない。フリーランスが給付の対象になりましたと言われても、はてな?と、自分はどうなのか、誰に相談したらいいのかとなります」。
さらに歯科医院で働く人々の声やペットを飼っている人の声も。
堀氏は「粘膜に接する最前線にいるものの、患者さんはあまり、そうした意識もなくクリニックにきてクリーニングしてほしいと言って来るそうです。現場の皆さんは怖い思いをしています。不要不急の受診は避けてほしいと言っています」。
続けて「ペットを飼っている飼い主さんたちからは、もし自分が感染したら、誰が面倒をみてくれるのか、という声もたくさん来ています。これについては国会議員の方が環境省にかけあっていたりしている最中でした。さらに、盲導犬、介助犬などを飼っている方が、もし、感染した場合、入院先、もしくは軽症患者の方が入るホテルに一緒に入れるのか。法律内ではできるようですが、実際には自治体に任され、自治体の判断に。自治体では、基本的に医療機関は厳しく、ホテルは大丈夫となっても、現場の判断で入ってもらうのは困るとなるケースもあり得る」と紹介した。