ゲーム業界へ異色転身の元AKB48片山陽加 柏木由紀らとの豪華“同期会”の気になる中身
ゲーム会社「クラウズプレイカンパニー」(東京都中央区)に転職したAKB48の元メンバーで俳優の片山陽加(33)。広報担当として、同社の公式YouTubeチャンネルの動画更新やゲームソフト『チコちゃんの脳活研究所』のPRをしている。片山がAKB48のメンバーとの関係や思い出を語った。
ゲーム会社への転職には元メンバーも驚き「多くの質問を受けました」
ゲーム会社「クラウズプレイカンパニー」(東京都中央区)に転職したAKB48の元メンバーで俳優の片山陽加(33)。広報担当として、同社の公式YouTubeチャンネルの動画更新やゲームソフト『チコちゃんの脳活研究所』のPRをしている。片山がAKB48のメンバーとの関係や思い出を語った。(取材・文=平辻哲也)
片山は「はーちゃん」という愛称で親しまれ、AKB48第3期(2006年)のメンバーとして活動していた。同期には柏木由紀(AKB48)、渡辺麻友(芸能界引退)、田名部生来(タレント)、仲川遥香(インドネシアでタレント活動)、仲谷明香(声優)らがおり、グループの初期の躍進を支えた。
「同期のメンバーとは卒業後も頻繁に連絡を取り合っていて、オンライン飲み会を開催したり、ご飯屋さんやカラオケでの集まりを持つこともあります。デビュー前の練習動画を見返して昔の思い出話に花を咲かせているんです。特に、柏木由紀ちゃんとは週に1回は会って食事をしています。彼女たちの心臓は並大抵のものではありません。ハートはとても強く、頼りになります」と話す。
ゲーム会社への転職に際しては、メンバーたちにいち早く報告したそうだ。
「みんなは驚いていました。どのようにして入社したのか、どんな仕事をしているのか、多くの質問を受けました。ほとんどのメンバーが芸能活動を続けているか結婚している中、私のように会社員として働くのは珍しいのかもしれません」
アイドルとしての生活はハードで、翌日の予定が前日の夜までわからないこともあった。秋元康からのサプライズ提案にも度々驚かされた。
最も印象的な思い出を聞くと、「忘れられない瞬間や出来事が多すぎて選べません」と片山。特に心に残っているのは「AKB48 in TOKYO DOME ~1830mの夢~」というライブだ。これはAKB48が結成されてから7年後の初の東京ドームでの公演で、3日間連続で行われた。
「会場がサイリウムだけで埋め尽くされた景色、そして私たちがセンターステージで歌う瞬間は、まるで宝石箱の中にいるような感覚でした。ステージのセットがマンションのような小部屋を模していて、私たちがそこから登場する演出があったんです。その演出の完成度や、ファンの盛り上がりを目の当たりにしたときの感動は今でも忘れられません」と瞳を輝かせて振り返る。
17歳の時には秋葉原のAKB劇場で初めての生誕祭を開いてもらった。
「大勢の人にお祝いしてもらう経験は初めてで、本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。自分の名前がライブタイトルになったことも思い出深いです。当時、AKBでは、いろんな部活動が盛んだったのですが、秋元康さんが私の下手くそな絵を面白がってくれて、美術部長に命名してくださったんです。それが『業務連絡。頼むぞ、片山部長! in さいたまスーパーアリーナ』になったんです。選抜メンバーを差し置いての抜てきだったので、ありがたかったし、運がよかったなと思っています」
09年から始まったシングル選抜総選挙もインパクトが大きかった。
「1回目の総選挙(結果は28位、アンダーガールズ)は非常に厳しかったのですが、絶対に入らなきゃと思っていました。初年度は本当にきつかったですね。食事も喉を通らなかった。第2回はフジテレビのゴールデンタイムでの放送も始まって、次第にその雰囲気も変わり、お祭りのような楽しいイベントとして参加するようになりました。また、じゃんけん大会などのユニークな企画も、AKBの魅力の一部だと思います。最初の頃は人見知りだったので、握手会では知らない人と何をしゃべったらいいんだろうと思いましたね」と話は尽きない。
今はリモートワークで動画編集を続ける日々。ゲームの発表イベントではMCもこなした。「AKBでの経験は今の仕事にも活かされていると思います。今までは自分を売り出すということをしてきましたが、それがゲームに変わった感じです」。タレント活動の副業も許されているそうで、「オファーがあれば、是非やりたいと思っています」と前向きな姿勢を見せた。10月4日からは劇団ホチキス『明後日のガラパゴス』(10月9日まで、新国立劇場小劇場にて)に出演する。
□片山陽加(かたやま・はるか)1990年5月10日生まれ、千葉県出身。2006年にAKB48第3期オーディションに合格し、07年にチームBのメンバーとしてデビュー。09年、AKB48のシングル『言い訳Maybe』『RIVER』のカップリングに、アンダーガールズとして参加。奇抜なアートセンスが話題になり、秋元康が「美術部部長」を命名。12年3月の公演では「業務連絡。頼むぞ、片山部長! in さいたまスーパーアリーナ」と冠名にもなった。愛称は“はーちゃん”。14年9月、AKB48を卒業後は舞台を中心に活躍。