NHK高精細8Kドラマ「スパイの妻」に蒼井優、高橋一生、東出昌大が出演

NHKは21日、6月6日に放送される8Kドラマ「スパイの妻」が完成したと発表した。映画監督・黒沢清が、主演に蒼井優を迎え、高精細8K撮影に挑んだ今作。戦争という時代のうねりに翻弄されながらも、自らの信念と愛を貫く女性の姿を描くラブ・サスペンスだ。

「スパイの妻」(C)NHK
「スパイの妻」(C)NHK

6月6日放送「スパイの妻」1940年の日本を8Kで描く

 NHKは21日、6月6日に放送される8Kドラマ「スパイの妻」が完成したと発表した。映画監督・黒沢清が、主演に蒼井優を迎え、高精細8K撮影に挑んだ今作。戦争という時代のうねりに翻弄されながらも、自らの信念と愛を貫く女性の姿を描くラブ・サスペンスだ。

 舞台は1940年、太平洋戦争前夜の神戸。福原聡子(蒼井優)は、満州へ赴いていた夫・優作(高橋一生)の帰りを待ちわびていた。ところが、帰国後、幼なじみの憲兵・津森泰治(東出昌大)から呼び出され、夫が満州から連れ帰った女の死を告げられる。嫉妬心に駆られた聡子は、夫の行動を疑うなかで、彼が持ち帰った重大な秘密を目にしてしまう。かの地で一体、何があったのか。真実を知ってしまった聡子は驚きの行動に出る。

 主演の蒼井優は「この時代の女性を演じるのは今回が初めてだったのですが、思い描いたところに自分が行けているのか、どこか感覚が凝り固まっているのではないか、と常に自分を疑いながらの撮影でした。また、黒沢監督は、立ち位置と動きを決めてくださって、そこからどうするかは、演じる側の俳優に委ねられるため、終始『正解は何だろう?』と思いながら演じていました。正解を当てに行くというよりは、不正解を知っていくことで役を形作っていくことができたように思います」とコメントを寄せた。

 高精細8Kで撮影された今作。演出の黒沢清氏は「過ぎ去った時代がまとう抽象性と、カメラが切り取る生身の人間の実在感とをどうやって両立させるのか、それは最初至難の技に思えました。しかし結果は素晴らしかった。何より主演俳優二人が渾こん身の演技でこの時代のリアリティを体現してくれたこと、そして各スタッフたちがそれを支え、超濃密でどこか神秘的な8K映像が見る者をたちまち1940年代の日本へといざなってくれたこと、全てが最高のかたちで結びつきました。このような幸運な経験は、私の長いキャリアの中でも初めてのことです」と自信を覗かせた。

 8Kドラマ「スパイの妻」は6月6日午後2時からBS8Kで放送される。

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