『刃牙』主要キャラにはモデルがいた? 愚地独歩に渋川剛気…実在する格闘家・達人たち
格闘漫画として有名な『刃牙』シリーズ(作:板垣恵介)は、1991年に『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で第1部『グラップラー刃牙』が連載開始された。シリーズ化されタイトルを変更しながら現在まで続き、格闘漫画の金字塔として多くのファンから支持されている作品だ。
「強さとは何か?」をテーマにストーリーが展開される人気作『刃牙』
格闘漫画として有名な『刃牙』シリーズ(作:板垣恵介)は、1991年に『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で第1部『グラップラー刃牙』が連載開始された。シリーズ化されタイトルを変更しながら現在まで続き、格闘漫画の金字塔として多くのファンから支持されている作品だ。
主人公・範馬刃牙は、さまざまな強者たちと戦いを繰り広げていく。「強さとは何か?」をテーマにストーリーが展開され、刃牙が格闘家として成長していく物語だ。また、同作品では個性あふれるキャラたちが登場し、ストーリーを盛り上げていく。そんなキャラたちには、モデルとなった実在する人物が存在するといううわさがある。今回は、作中で登場した主要キャラの元になったと言われている人物を紹介する。
刃牙は地下格闘技の王者で、数々の猛者たちと激戦を繰り広げる。「地上最強の生物」と呼ばれている父・範馬勇次郎に勝つため、日々の鍛錬は怠らない。そんな範馬刃牙のモデルとなった人物は総合格闘家の平直行氏と言われている。
平氏はブラジリアン柔術やシュートボクシングを習得し、2003年にシュートボクシングの試合を最後に現役を引退するが、その後も強さを追求し、武術を学んでいる。格闘家としてだけではなく、強さにストイックな一面も範馬刃牙のモデルにふさわしいように思える。
次に紹介するのは『グラップラー刃牙』の初期から登場し、スキンヘッドと眼帯が特徴の実践空手・神心会創始者である愚地独歩だ。作中では「武神」や「人喰い愚地」という異名があり、シベリアトラを素手で仕留める「虎殺し」の伝説が語り継がれている。そんな愚地独歩にはモデルとなった人物として2人候補が挙げられている。
1人は、国際空手道連盟極真会館創始者で「牛殺し」として有名な大山倍達氏だ。全世界に極真空手を広め、自身の生涯を極真空手に捧げた空手家だ。もう1人は、空手道拳道会を設立した中村日出夫氏。生涯を空手一筋に生き、年齢を重ねても、日々の鍛錬は怠らない空手家である。モデルになったと思われる両者の良きところを受け継ぎ、空手家・愚地独歩というキャラが完成したとなると納得がいく。
小柄で年齢を重ねているが、渋川流合気柔術の達人として名をはせている渋川剛気にもモデルとうわさされる人物がいる。合気道養神館を創立した塩田剛三氏だ。同氏は道場設立以来、合気道の普及に尽力し、国内外から来館した数多くの著名人に演武を披露しているほどの達人。外見もどことなく渋川剛気と重なる面もあり、モデルになったと言われてもおかしくない。
『刃牙』シリーズに登場するキャラには、まだまだ元になったとうわさされる人物がいる。「地上最自由(ミスター・アンチェイン)」とも呼ばれているビスケット・オリバだ。規格外の腕力と知力を兼ね備えて、作中では刑務所に収監されつつも、自由に振る舞っている。
オリバのモデルとなった人物はボディビルダーのセルジオ・オリバ氏と言われている。セルジオ・オリバ氏は、ボディビルの世界大会「ミスターオリンピア」のチャンピオンにも君臨していたことがある有名なボディビルダーだ。セルジオ・オリバ氏をさらに筋肉隆々にすると、ビスケット・オリバになると言っても過言ではないほど顔立ちもそっくりだ。もし、本当にモデルになったと言われると「やっぱり」とうなずけるだろう。
『刃牙』シリーズには、たくさんのキャラが登場しているため、今回紹介したほかにもまだまだ元になったと言われている人物が存在する。作者自身がすべて公表しているわけではないものの、「モデルは誰か?」と考えながら原作を読み返すのも面白いかもしれない。