映画「砂の器」の名子役、アメ車カスタムの社長に…ドラマ&映画でカーアクション担当

アメ車カスタムの社長になっていた春田さん【写真:本人提供】
アメ車カスタムの社長になっていた春田さん【写真:本人提供】

「太陽は動かない」で車両部門を担当「涙をこらえながら、やらせていただきました」

――どんなことですか。

「『太陽は動かない』は産業スパイのエージェントたちが活躍するアクションなんですが、カーアクション、爆破シーンまで携わらせていただきました。クルマを爆破させるなんて、クルマ好きからみれば、胸が痛む話ではありますが、かっこよく見えるところもあるとは思うので、涙をこらえながら、やらせていただきました」

――日本で大掛かりなカーアクションはめったにない経験ですね。これはどんな形でお話が来たのですか。

「今までお仕事をさせていただいた制作の方からのご依頼でした。一昨年10月ぐらいに、『羽住英一郎監督がすごく車が好きな方で、作品のいろんなシーンで車が出てくるから、全部用意できないか』と言われたんです。7割くらい用意して、オーディションのようなものを行い、選んでいきました。『アメ車の空気感を出せるように』との依頼を受けたので、結構な数のアメ車を使わせていただきました。自分でも、ちょっと面白くできたかなと思っています」

――具体的にはどんな仕事だったのですか?

「サバーバン、アストロバン、ブレーザー、フラットベッドトラックといったブラックカラーのシボレーは全て担当させていただいています。アメリカ海軍が燃料を運ぶシーンに登場する特殊なトラックをカスタムしました。トラックと車が並走するアクションシーンもありました。市街地での撮影が難しいので、愛知県知多市で橋を閉鎖させて、その上で大爆破させたんです。『西部警察』ばりの大迫力でした。『車を用意して燃やすぞ』とか、『今日はぶっつけるぞ』と。撮影は去年の6月ぐらいから飛び飛びで、計4カ月半ぐらい。いつもは車を壊さないようにしているんですが、今回は走らせて、ぶつける、スピンさせる、ぶつけたままの車で逃げ回るといったシーンがあります」

――作品の中でもカーアクションが多そうですね。

「完成品は観ていないんですけども、結構な時間でカーアクションが出てくるんじゃないかなと思います。予告編でもいい感じで出てきますので、感動しました。藤原竜也さんとの絡みが一番多かったんですが、竹内涼真さんのシーン、安藤政信さんが乗っている車の製作もやっています。町中のシーンではギャングの格好をして、目出し帽をして出ています」

――映画復帰も果たした、ということですね。

「目出し帽をかぶっていましたから、顔は映っていませんけどね(笑)。僕がやっていたアナログの時代とは全然違っていましたね。いろんな最新技術が入っていて、テンポよく、和やか。俳優のみなさんはいい空気で演じられていました。アクションシーンでは、本番前に俳優のみなさんがカタの合わせをやっていましたが、それも本当に迫力があって、すごいいい風景を見せていただきました」

――実は子役だった、という話はされたんですか。

「いや、僕のことは一切話さず、本当に普通のスタッフとして参加して(笑)」

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