続行不可能な選手に観客「やれよ」 無効試合で自責の神龍誠をファン擁護「全く間違ってない」

米団体「BELLATOR」初のフライ級王座決定戦が30日、格闘技イベント「シリカ presents 超RIZIN.2 powered by U-NEXT」(埼玉・さいたまスーパーアリーナ)で行われた。“史上最強のMade In JAPAN”堀口恭司と現在10連勝中の神龍誠が対戦したが、結果はまさかの1R・25秒で無効試合。試合後に神龍が語った言葉が波紋を広げている。

右目を押さえる神龍誠(奥)【写真:(C)Bellator MMA/Sachiko Hotaka】
右目を押さえる神龍誠(奥)【写真:(C)Bellator MMA/Sachiko Hotaka】

「このままやったらまずい」の判断も観客からの「やれよ」で後悔

 米団体「BELLATOR」初のフライ級王座決定戦が30日、格闘技イベント「シリカ presents 超RIZIN.2 powered by U-NEXT」(埼玉・さいたまスーパーアリーナ)で行われた。“史上最強のMade In JAPAN”堀口恭司と現在10連勝中の神龍誠が対戦したが、結果はまさかの1R・25秒で無効試合。試合後に神龍が語った言葉が波紋を広げている。

 フライ級らしいスピードの速い両者がぶつかった。無効試合へとつながったのは堀口がストレートのような形で左手を出し、踏み込んだとき。堀口の左手の指が神龍の右目に入ってしまった。

 神龍は痛みを訴え、試合はストップ。神龍はこの瞬間について「そのとき、本当に見えなくて、これで続行してもと思って『目が見えないんです』と正直に言いました」と振り返る。

 その場の診断で角膜が傷ついた疑いがあった。「入った瞬間からぼやぼやしていて、右目に見えないところ(神龍から見て右部分)があった」と当時の状況を説明。大事な一戦だ。「こっち(右)の攻撃されたら見えないんですよ。だからもうこのままやったらまずいな」という判断で正直に申告した。

故意でない攻撃により試合続行不可能に【写真:(C)Bellator MMA/Sachiko Hotaka】
故意でない攻撃により試合続行不可能に【写真:(C)Bellator MMA/Sachiko Hotaka】

 ファン待望の新旧世代闘争とも言われたこの試合。試合を止めた神龍の耳に飛び込んできたのは、ファンからの応援ではなく「やれよ」の声。

 ブーイングを聞いた神龍は「やばい」と焦り。「俺とんでもない判断した」「やらなくちゃいけなかった」「『やらなきゃ』って思ったのですが、もう手遅れでした」と自分を責める言葉を口にした。

 ドクターチェックの結果、レフェリーは故意でない攻撃により試合続行不可能と判断。ノーコンテストとなった。

 この試合を巡っては堀口の「自分はやります(笑)」が目立ってはいるが、「本当に見えないのであればやるべきでない。プロなので戦績はずっと残る」と神龍サイドの判断をリスペクトした発言を残している。

 自責の念にかられた神龍にファンからは「目が見えないのに戦うという選択はない」「正直神龍が叩かれる意味がわからない」「気にすんな」「全く間違ってないし正しいことをした」「プロとして正しい選択」「現場のドクター、運営の判断は正しい」「現地の客は酷いな」などの声も上がっていた。

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