格闘技イベント「シリカ presents 超RIZIN.2 powered by U-NEXT」（30日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ）フェザー級（66キロ）王座決定戦、RIZIN MMAルール：5分×3R

　RIZINパートのメインでは朝倉未来（トライフォース赤坂）がヴガール・ケラモフ（アゼルバイジャン）に1R・2分41秒で一本負けを喫した。フェザー級王座戴冠とはならなかった。未来がMMAで敗れるのは、2021年6月13日の「RIZIN.28」でのクレベル・コイケ戦以来。

　大歓声の中でゴングがなった。サウスポーの未来とオーソドックスのケラモフ。最初の1分は、お互いにフェイントをかけあう見えないやり取りだった。

　先に仕掛けたのはケラモフ。シングルレッグテイクダウンを狙い、倒すまでの過程で2度パンチを当てる。マウントを奪い、エスケープしようとした未来のバックへ。そのまま腕が首に回り締め上げていった。

　決着は2分41秒。未来は耐えきれず、タップアウト。RIZIN参戦後は初めてのタップだった。

　6月の北海道大会でクレベルが計量オーバーし、空位となったフェザー級王座。この試合が急きょタイトル戦へ格上げとなった。未来は、2021年大みそかに斎藤裕と対戦し判定勝ち。1年4か月ぶりのMMA復帰戦となった今年4月には、牛久絢太郎に判定勝ちを収めている。これまで元王者相手に2連勝を収めていた。

　対するケラモフはこれで4連勝。昨年4月の中島太一戦では1R・一本勝ち、今年4月の堀江圭功戦では2R・一本勝ちを収めていた。

　ケラモフは試合後、マイクを握ると「皆さんありがとうございました。私の横にいるのは格闘技に導いてくれたトレーナーです。彼に対して心から感謝しています。まずみなさん、アゼルバイジャンの国民の皆さん、全世界の皆さんに対して心から感謝しています。最初にムサエフがとりました。そのあとが私です。自分の国に誇りを持って帰りたいと思います。パパ、ママ、子ども達、私は本当にうれしいです。このベルトをみてください。ここでずっとRIZINの試合の中でお会いしたいと思います。これからも私を応援してください」と喜びに浸った。