新幹線の「子連れ専用車両」は利用者から大好評、導入きっかけは車掌が伝えた現場の声

東海道新幹線の「お子さま連れ専用車両」が8月10日(木)~20日(日)の期間、運行する。期間中は1日最大片道3本、合計38本の「のぞみ」で12号車が小学生以下の子連れ専用に。2010年から始まったという取り組みの経緯と反響をJR東海に聞いた。

子連れ客が肩身の狭い思いをしがちな新幹線での移動(写真はイメージ)【写真:写真AC】
子連れ客が肩身の狭い思いをしがちな新幹線での移動(写真はイメージ)【写真:写真AC】

期間中、合計38本の「のぞみ」で12号車が小学生以下の子連れ専用に

 東海道新幹線の「お子さま連れ専用車両」が8月10日(木)~20日(日)の期間、運行する。期間中は1日最大片道3本、合計38本の「のぞみ」で12号車が小学生以下の子連れ専用に。2010年から始まったという取り組みの経緯と反響をJR東海に聞いた。

「お子さま連れ専用車両」前身の「ファミリー車両」が初導入されたのは10年夏。最初は1車両のみではなく、新幹線の便1本を丸々貸し切りにするという、思い切った施策だったという。その後、利用者からの声を受け、現在では1車両限定で設定本数を増やしての運行となっている。

「ご存じの通り、東海道新幹線はもともとビジネス利用のお客様が多く、その中で子どもが大泣きしてしまい申し訳なさそうにデッキに移るご家族の姿を何度も見聞きしていました。当時の車掌からの『小さなお子様と乗車される方が、お子様が騒いだりするたびに肩身の狭い思いをされている』という意見をきっかけに、お子さま連れのお客様が、周りに気兼ねなく、安心して乗車できるような車両の運行を目指して企画しました」

 21年秋からはサービス内容を一部変更し、「お子様連れ専用車両」として販売。現在では年末年始、夏のお盆前後のほか、ゴールデンウイークなどに期間限定で運行。導入以降多くの利用者が訪れ、これまでに延べ1万5000人以上が乗車している。

 利用者の反応は大変好評だといい、担当者は「実際に、お客様からは『いつもは周りの方に騒いでご迷惑をおかけしないかハラハラしながら帰省していたため、移動にストレスを感じていましたが、今回は泣き声や話し声を気にせず、気軽に乗れたので助かりました』といったお声もいただいています」と話している。

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