大学生になった池田レイラ、今だから明かす中学時代の葛藤 相方の父との意識の乖離
今年、大学に入学したことでも話題になった親子お笑いコンビ・完熟フレッシュの池田レイラ。大学生になった今だからこそ明かすことのできる中学時代の葛藤や若くしてスポットライトを浴びた貴重な経験について語った。
大学生になり仕事に変化「初めてのお仕事が増えました」
今年、大学に入学したことでも話題になった親子お笑いコンビ・完熟フレッシュの池田レイラ。大学生になった今だからこそ明かすことのできる中学時代の葛藤や若くしてスポットライトを浴びた貴重な経験について語った。(取材・文=島田将斗)
父親であり相方の池田57CRAZYと一緒にテレビに出ていたレイラも現在は大学生。仕事もプライベートも充実しているようで、声は明るい。
「大学生って高校生に比べて、ちょっと時間に余裕があるかなと思ったんですけど、めちゃめちゃ忙しくて。私が通ってる学科が忙しいみたいで、学校の方がメインぐらいの勢い。でも、大学生になったことが、いろんな種類のお仕事をするきっかけになったりもしています」
大学1年生の前期は月曜~土曜日まで学校に通った。マネジャーもレイラのスケジュールを抑えるのには一工夫必要だと証言するほどだ。
「お仕事のときは移動しながらオンライン授業だけミュートにして受けたり。売れっ子みたいで『すごーい』って(笑)。生意気に新幹線からZoomしたりしてますね」
大学生になって仕事の幅も広がった。これまで父と一緒に出る仕事が多かったが、変化を実感している。
「1人ロケ、収録とかも全然なかったんですけど、この間1人で海外にお仕事で行ったりとか、収録も急に入ったりします。あと、ミュージックビデオ(MV)やドラマの撮影で演技のお仕事をしたりとか、初めてのお仕事が増えましたね」
中学2年時に生活一変
そんなレイラの生活が一変したのは中学2年時のことだった。それまでは「地元の人が知っている」レベルであったが、日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』の企画「おもしろ荘へいらっしゃい!」への出演を機に知名度は一気に広がった。
しかし、レイラの気持ちはなかなか追いついていなかった。「仕事が嫌だったわけじゃない」と前置きしつつ、今だからこそ言葉にできる当時の心境を明かす。
「父はちやほやされたくて始めてるわけだから、夢がかなってうれしそうなんです。でも私は別にそういう気持ちで始めたわけじゃない。いつの間にか始めていました。友達と歩いていても何も言われていなかったのに、いるだけで隠し撮りされるようになったのがすごく嫌でした。ほかにも友達のことを書かれたりすることもあって、それがしんどかったですね」
そんな負の感情をどう乗り越えたのか。日本テレビ系情報番組『スッキリ』内で行った受験企画が転機だった。同番組でレイラは高校受験へ向けての密着を受けていた。
「当時は、メディアに出る側の人たちの『ファンの応援が力になってます』って言葉が分からなかったんです。SNSもやっていなかったので、応援される実感がなかったんですけど、受験企画(密着番組)きっかけでSNSを始めていろんな人からコメントをもらうようになりました。応援してもらえるって当たり前じゃないなって気づいたんですよね。初めてひとりでやった大きな仕事だったので奇跡的なことだなって変わりました」
「まだまだ子どもですけど、考え方は大分ステップアップしたかな」と穏やかな表情を見せた。高校時代は「踊る、歌う、食べる、寝る」の生活。「普通に高校生ができたので、ただただ青春をしていましたね」と笑顔で振り返った。
同世代には人気子役ずらり「ミラクルスーパー小学生の子が多かった」
若くしてスポットライトが当たるという貴重な経験についても大人になった今だから感じることがある。
「小さい頃にいろんな人に手をかけてもらえるってあの頃は何も考えていなかったですけど、今思うと“スーパー中学生”。あのときの方が今よりタフですごかった。小さい頃からメディアに出させてもらえるってマジで選ばれしものですよね」
さらにこう続けた。
「大人になって、自分の中で準備してメディアに出られるようになるのはすごいこと。小さい頃に出ている人は強運の持ち主だと思います。私なんて何も考えてなかった(笑)。その私ですらパンっと生活が変わったりしたのでミラクルですよね」
この「準備」というワード。中学から大学生になった今までさまざまな仕事を経験したからこそ出てきた言葉だった。
「将来はファンの人にいっぱい応援してもらって、こういうことをしてみたいとかを考える時間が大人は多分ある。『こういう仕事をしたいからこうする』って計画できると思っています。子どもの頃ってあまり自分で考えずにいつの間にか出てたみたいな人が多いと思います」
同世代には、芦田愛菜、鈴木福、小林星蘭、谷花音、鈴木梨央ら多くのドラマを盛り上げた有名子役がいる。子役とお笑いタレントの違いを幼いながらに感じていたという。
「子役の人は賢いし、ちゃんとしたことを言える“ミラクルスーパー小学生”の子が多かったです。お笑いって割となんでも許されちゃうから、(自分は)何も考えずに好き勝手いろんなことを言えてたなって思います。ひどいことを言っても小さい子だし、お笑いだしで拾ってくれるし、助けてくれるのですごく楽だったと思いますね」
思春期を芸能界で過ごしてきた。その場所を「居心地がいい」と感じる理由を明かした。
「私はすごい人見知りなんです。一般の方のほうがよっぽど明るいような気がしていて、芸能界に入ってくる人って裏方さんも含めて自分と考えが似ている。だから性格が合うというか、みんな自分の世界がある人なのですごく居心地がいいです(笑)」
お茶の間で受験を見守った中学生は大学生になった。楽しかったこと、つらかったこと、振り返ればさまざまな感情が浮かんでくる。レイラにとっては今が「最高レベル!」。新たなフィールドで大人へと成長していた。
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