【どうする家康】岡田准一が信長に込めた思い 「僕と松本くんだからこそ生み出せるキャラ」

岡田准一が22日、織田信長を演じるNHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)について、信長という人物をどうとらえているのか、また、家康との関係についてのコメントを公表した。作品は松本潤が主人公・徳川家康を演じ、23日放送の第28回では本能寺の変が描かれる。

徳川家康(左=松本潤)と話す織田信長(岡田准一)【写真:(C)NHK】
徳川家康(左=松本潤)と話す織田信長(岡田准一)【写真:(C)NHK】

家康が背中を追い続けた織田信長を熱演

 岡田准一が22日、織田信長を演じるNHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)について、信長という人物をどうとらえているのか、また、家康との関係についてのコメントを公表した。作品は松本潤が主人公・徳川家康を演じ、23日放送の第28回では本能寺の変が描かれる。

 岡田は今作の信長をどのような人物として捉えているか。

「信長は、愛情を伝えるのが苦手な人、いち早く結果を求める人だと思っています。信長なりに周囲に愛情をかけているけれど、厳しく接するからそれが相手には伝わりにくい。競争させて人を育てるのは得意だけれど、愛情は伝わっていないので、ただ恐怖で人を従えているように見えてしまうし、競い合わせる中で反発する人も生み出してしまうのだと思います。史実上の信長も、浅井長政など、可愛がってきた人たちから度々裏切られています。周りに愛情をかけているつもりなのに、気付かれない上に裏切られる。そして何度も裏切りに合っているのに心の底では裏切りに慣れていない…不器用で分かりにくいけれど、愛があって、本当はシンプルでピュアな人なのかなと思っています」

 この作品の信長をどう作り上げようと意識したのか。

「信長は皆さんから愛されている戦国武将の一人で、視聴者の皆さんもそれぞれの信長像をお持ちだろうと思います。今作なりの信長をつくり上げるのは自分にとって挑戦でしたが、各登場人物が家康に対してどんな役割を担うかが描かれている脚本だったので、それをいかに全うするかということと、実際も先輩後輩の関係性である僕と松本くんだからこそ生み出せるキャラクターにしたいという思いで務めてきました。意識してきたのは、家康に対してプレッシャーを与え続け、彼にとっての大いなる壁でいること。特に、プレッシャーを与えるだけでなく、その裏にある家康への期待や愛を見え隠れさせ、本当は心を許しているのでは…と思わせる何かを出したいというのは考えてきました」

 確かに家康への愛を感じるシーンは何度もあった。

「ただ、今作は家康をメインにした物語なので、映像上で信長の生涯を見せられる訳ではない。少ないシーンの中でインパクトを残し、作品における役割を全うするという意味では、家康に対する思いのぶつけ方も、重めにやらないとさらりと流れていってしまうなと危惧していました。恐怖の対象でもあり、兄のような存在でもあり、時には強く、時には厳しく、時には怖く、時には優しく。振り返って、やり過ぎたかなと反省していることもありますが、家康への愛は重めですよね(笑)。それが特に現れていたのが第14回『金ヶ崎でどうする!』で、家康から『おまえの心のうちなどわかるものか』と言われて信長が涙を流すシーン。正直あのシーンで泣くつもりはなかったのですが、演じてみたら勝手に涙が流れてきたので、それはそれでありなのかなと、自分の中の信長の感情に従おうと思ったのを覚えています」

 家康と信長の関係にも言及した。

「ぶつかり合うことはあっても、幼い頃から家康を特別に思っているのは確かです。でも時がたつにつれて、家康も弱小国のあるじだったのがどんどん成り上がり、立場も変わって。信長のせいで愛する妻子を亡くすことになったり、状況も変化している。そうした中で2人の関係も徐々に変わり、気持ちがすれ違ってきているのかなと思います。頼りにしているし期待もしているけれど、素直に言葉にせず探り合うし、裏切られる恐れもある…それが表に出てきたのが第27回だったかなと思います。家康は天下を背負う重みを感じつつも、信長のやり方に疑問を持ち、討つべきかという選択を迫られています。第28回はいよいよ本能寺の変が描かれます。今回は本能寺の変をどう描き、信長がどんな最期を迎えるのか、お楽しみいただけたらと思います」

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください