『サンクチュアリ -聖域-』と共通点多数? 時を経て注目される人気相撲漫画たち

2023年5月から、Netflixで全世界に配信中のオリジナルドラマ『サンクチュアリ -聖域-』が、今大きな話題になっている。俳優の一ノ瀬ワタルが演じる、投げやりな性格の青年で主人公の小瀬清が相撲部屋に入り、激しいしごきや相撲協会の闇にも負けず、真摯(しんし)に相撲へ向き合っていくストーリーだ。ネットでは「鳥肌立った!」「面白すぎて一気見した」という称賛の声が多い。『サンクチュアリ -聖域-』にハマった人には、ぜひ相撲を題材にした漫画にも注目してほしい。中でも人気があり『サンクチュアリ -聖域-』に通じる面白さが魅力の漫画を3つ紹介しよう。

『バチバチ』第16巻(秋田書店)【画像:版元ドットコム】
『バチバチ』第16巻(秋田書店)【画像:版元ドットコム】

ドラマを見た人が読むべき相撲漫画とは?

 2023年5月から、Netflixで全世界に配信中のオリジナルドラマ『サンクチュアリ -聖域-』が、今大きな話題になっている。俳優の一ノ瀬ワタルが演じる、投げやりな性格の青年で主人公の小瀬清が相撲部屋に入り、激しいしごきや相撲協会の闇にも負けず、真摯(しんし)に相撲へ向き合っていくストーリーだ。ネットでは「鳥肌立った!」「面白すぎて一気見した」という称賛の声が多い。『サンクチュアリ -聖域-』にハマった人には、ぜひ相撲を題材にした漫画にも注目してほしい。中でも人気があり『サンクチュアリ -聖域-』に通じる面白さが魅力の漫画を3つ紹介しよう。

○『バチバチ』(作:佐藤タカヒロ)

 ネットでは「サンクチュアリの元ネタ?」「サンクチュアリはバチバチ意識してる」との声が散見され、ドラマ視聴者であれば『バチバチ』が気になっている人は多いだろう。『バチバチ』は『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で09年から連載開始され、同作のシリーズである『鮫島、最後の十五日』を執筆中、作者の急死により18年に連載終了となった未完の大作である。

 手がつけられない不良少年の主人公・鮫島鯉太郎が相撲部屋に入り、真摯に相撲と向き合いながら成り上がっていく様子は、まさに『サンクチュアリ』と重なる。体躯に恵まれない鯉太郎が、圧倒的な努力で強敵と戦っていくストーリーや対戦描写はとにかくアツい。『バチバチ』シリーズ最後となった『鮫島、最後の十五日』では、鯉太郎は体がボロボロになりながら、満身創痍で戦い続けており、未完ながら名作漫画と言えるアツさと面白さが同居した作品だ。

○『火ノ丸相撲』(作:川田)

『火ノ丸相撲』は、『週刊少年ジャンプ』(集英社)連載漫画で、18年にはアニメ化も果たした人気漫画だ。主人公・潮火ノ丸が、相撲に向いていない小さな体躯ながら、強敵と渡り合っていく様子が王道バトル漫画的面白さである。全28巻でジャンプ漫画ならではの、特殊能力やキラキラしたイケメンは一切登場しない。登場人物のほとんどがマワシ姿のマッチョかぽっちゃりというのも本格的。

「友情」「努力」「勝利」が込められたジャンプ的王道相撲漫画で、漫画が苦手な人でも読みやすく、アツくなれるところが『火ノ丸相撲』のおすすめポイントだ。

○『ああ播磨灘』(作:さだやす圭)

 1991年から96年まで『モーニング』(講談社)で連載されていた相撲漫画である『ああ播磨灘』は、とにかく強すぎる横綱の播磨灘を描いたストーリーだ。1度でも負けたら即引退を明言している播磨灘は、圧倒的な実力を持ちながら、品格が重視される角界の伝統批判や暴言が目立つキャラクターである。

 そんな播磨灘は、強さとビッグマウスだけでなく、ほかの力士では耐えられないような過酷な稽古をこなす相撲への真摯さ、弟子や自分の母へ優しい一面も持ち合わせている。対戦相手にどんな卑怯な手を使われても、圧倒的な実力で勝ち続けるパワフルな対戦描写は、ほかの相撲漫画にはない『ああ播磨灘』の色あせない人気の秘けつである。

 紹介した3作品と『サンクチュアリ -聖域-』に共通している点は、主人公の相撲への真摯さと、迫力ある相撲シーンだ。自分がどれだけ不利でも、強敵に挑み続ける主人公の姿勢は見ていてアツくなること間違いない。

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