乃木坂46遠藤さくら、かわいい後輩から成長へ 5期生加入で目指す理想の先輩像を告白

華奢なスタイルと小顔、どことなく古風な正統派アイドル。そんな乃木坂46のホープ・遠藤さくら(21)が、初主演ドラマで女性トラックドライバーを演じる。自身と正反対のイメージを持つ役柄への取り組みや、これからのグループを担っていく思いを聞いた。

『トラックガール』主演にモデルやCM出演と忙しい日々のなか、近況を語った遠藤さくら【写真:加藤夏子】
『トラックガール』主演にモデルやCM出演と忙しい日々のなか、近況を語った遠藤さくら【写真:加藤夏子】

真逆のガテン系役挑戦は「大きな経験」

 華奢なスタイルと小顔、どことなく古風な正統派アイドル。そんな乃木坂46のホープ・遠藤さくら(21)が、初主演ドラマで女性トラックドライバーを演じる。自身と正反対のイメージを持つ役柄への取り組みや、これからのグループを担っていく思いを聞いた。(取材・文=大宮高史)

「ロケを経て、道路を走るトラックまで格好良く見えるようになって、車の構造が気になっちゃいますね(笑)。『このトラックなら寝泊まりもできる構造になっているのかな』とか」

 7月19日からFODで配信の『トラックガール』は、女性トラックドライバー・鞍手じゅんを主人公に、トラックドライバーと物流業界の日常をコメディーも交えて描いていく。遠藤が演じる鞍手は、ツイッターフォロワー数31万人超の現役ドライバー・トラックめいめいを原案にしたクールな21歳だ。男社会の物流業界でハンドルを握り、重い荷物も手作業で積み下ろし、泊まり勤務も辞さない。仕事が終われば居酒屋でのビールで疲れを癒やす。遠藤は、自分自身とは正反対のキャラクターを演じることなった。

「ビールを『グビっ』と飲み干すのって、やってみると難しいんですね。飲んでいる自分も爽快に味わいながら、写真映えするポーズを決めないとですから、カメラの前だと余計に難しかったです」

 根っからのインドア派を自認する遠藤にとって、同じ21歳ながら「私にないものを持っている」と真逆の鞍手じゅんのキャラクターは新鮮でもあった。

「トラックめいめいさんのSNSも拝見して、『どんな人柄なんだろう?』と想像しながら、撮影に臨みました。ドラマの中のじゅんちゃんは思ったことをハッキリと言う人柄で、口調も普段の私とガラリと変わりますね。そういうセリフが私の中でなじんできて、すんなり、しゃべれるようになるときが、演技のお仕事の面白さを実感できる瞬間です」

 ドラマ出演は4作目、昨年のテレビ朝日系『もしも、イケメンだけの高校があったら』では、ヒロイン格の女子高校生役だった。順調に経験も積んでいるように見えるが、芝居については「苦手意識が抜けない」と言った。

「なぜなんでしょうね……『何ごとにも堂々としていて自信満々』という風になれないのは生まれ持っての性格で、簡単に変えられるものではないと思います。でも、今作でセリフ1つとっても、私と正反対のキャラクターをやってみたことで、演じることにおいては間違いなく大きな経験でした。この作品で『こんな役どころもできるんだ』と皆さんに思っていただけたら、また1つ前進になります」

 本作の出演に、グループメンバーの中で特に興味津々で声を掛けてくれたのは、同期の賀喜遥香だった。

「彼女も乃木坂のお仕事もやりつつ、私より先に去年『最初はパー』(テレビ朝日系)に出演していたこともあって、『すごく楽しみ!』と期待してくれています」

尊敬していた齋藤飛鳥が卒業した際の心境を告白した【写真:加藤夏子】
尊敬していた齋藤飛鳥が卒業した際の心境を告白した【写真:加藤夏子】

憧れていた1期生・齋藤飛鳥の卒業で「喪失感のようなものが大きかった」

 乃木坂46では、先輩たちの俳優としての活躍が目覚ましい。久保史緒里がNHK大河ドラマ『どうする家康』に出演し、山下美月はテレビ東京系『さらば、佳き日』で主演。与田祐希は6月29日スタートのテレビ東京系『量産型リコ-もう1人のプラモ女子の人生組み立て記-』で、昨年の『量産型リコ』1stシーズンに続いて主演している。遠藤は、彼女たちの出演作を見てきているが、特に気になるのは与田の振り幅の広さだという。

「与田さんって、どんな役柄でもものにしてしまう印象があります。特にはっちゃける役が『すごくうまい方だな』と思っています。フィクションのお芝居はもちろん、バラエティーでも、場の空気に合わせて大きくアクションを取っていったりと、現場ごとの切り替えが得意で面白いところも、同じお仕事現場で見ていて尊敬しています」

 2022年には初めての後輩になる5期生を迎えた一方で、23年前半は前キャプテンの秋元真夏や、「すてきな先輩」と憧れ、尊敬していた齋藤飛鳥も卒業していった。乃木坂46は3期生~5期生だけのグループになり、“かわいい後輩”だった遠藤も仲間を引っ張っていく立場にもなりつつある。

「(齋藤の卒業で)『一番頼っていた人がいなくなってしまった』という喪失感のようなものが大きかったことは覚えています。でも3期生さんが中心になって外番組でも頑張っていますし、私だけがいつまでもうじうじしていないで、前向きに頑張らないと。『私たち4期生も乃木坂46の名前をもっともっと広げられるように』と、先輩の背中を見て思います。ちょうど、『トラックガール』の撮影が飛鳥さんの卒業コンサートの前後でもあったのですが、面白い共演者の皆さんにいつも笑わせていただいて、前向きな気持ちで楽しみながら撮影期間を過ごせました」

「理想の先輩像」も明かした【写真:加藤夏子】
「理想の先輩像」も明かした【写真:加藤夏子】

 鞍手としては、はるか年上だが後から入社してきた“後輩”ドライバーを指導する場面も演じた。クールだけど表情豊か。そして、頼もしい女性像を演じてみて、今考える「理想の先輩像」とは。

「一見サバサバしているんだけど、熱い思いを持っていて芯があって、『ここぞ』というときに『ビシッ』と大事なことを伝えてくれる人、でしょうか。(乃木坂46では)後輩の5期生たちは、加入してきたときから何でもできる子が多いので、『頼りにされている!』と実感できるにはまだまだです。でも、ドラマのじゅんちゃんのおかげで、格好いい生き方、考え方の指針を教えてもらいました」

 率先してアピールしたり、音頭を取ってチームを引っ張っていける性格ではない。そんな自分に素直でいつつも、寄せられる期待や憧れに応えていく。その自覚を持ち、遠藤はアイドル・表現者として大きくなろうとしている。着実に。

□遠藤さくら(えんどう・さくら)2001年10月3日、愛知県出身。18年8月、坂道合同オーディションに合格し、乃木坂46・4期生としてデビュー。19年に24枚目シングル『夜明けまで強がらなくてもいい』で、表題曲初センターに抜てき。20年には雑誌『nonno』専属モデルに選ばれ、dTVドラマ『サムのこと』でドラマ初出演。21年『ごめんねFingers crossed』で2度目の表題曲センターを務めた。164センチ。血液型O。

○FODオリジナルドラマ『トラックガール』(全6話)
2023年7月19日(水)0時配信開始

ヘアメイク:スズキユウジ
スタイリスト:菅野悠
トップス:LLILY BROWN
ボトムス:SNIDEL
シューズ:スタイリスト私物

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