松任谷由実、巨匠におねだり「私の映画を作って」 バズ・ラーマン監督と初対談

歌手の松任谷由実が、2001年公開の『ムーラン・ルージュ』などで知られるオーストラリア出身の映画監督、バズ・ラーマン氏と対談を行った。ラーマン監督は6月24日に東京・帝国劇場で開幕した『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』(8月31日まで)を見届けるため来日。松任谷が同作に劇中歌の訳詞提供をしたことで対談が実現した。

松任谷由実(右)とバズ・ラーマンの対談が実現
松任谷由実(右)とバズ・ラーマンの対談が実現

『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』を見届けるために来日

 歌手の松任谷由実が、2001年公開の『ムーラン・ルージュ』などで知られるオーストラリア出身の映画監督、バズ・ラーマン氏と対談を行った。ラーマン監督は6月24日に東京・帝国劇場で開幕した『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』(8月31日まで)を見届けるため来日。松任谷が同作に劇中歌の訳詞提供をしたことで対談が実現した。

 ラーマン監督と松任谷は、共にハワイアンなテイストの装いで初対面。「You look fantastic!」とラーマン監督が声を掛けると松任谷も「あなたのシャツ、大好きです。これはヴィンテージ?」と絶賛しあった。

 日本の『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』についてラーマン監督は「観客の皆さんが興奮して、どの曲でも手拍子をしてくれるのに驚きました。まるでユーミンのライブのような盛り上がり方!」と感想を口に。「またラストで描かれる悲劇の愛(『Your Song』のリプライズが奏でられる)が、日本プロダクションでは、悲劇が、とりわけドラマチックで感動しました。世界各地でこの舞台を観てきて、カラフルで華やか、派手で喜劇的という印象でしたが、日本プロダクションでは切なさや哀しみが深く感じられました」と感じた特徴について説明した。

 松任谷は「『Your Song』を訳詞することになって、私、燃えたんです。14、5歳の頃に衝撃を受けた歌だったので。実際に訳してみると、ものすごく繊細な歌詞なんですね。意訳しか出来ないけれどその心情を日本語にしたいと強く思いました。70年代のシンガーソングライターにありがちな字余りの曲で、日本語に置き換えるのは難しかった。英語は1音節に1ワードだけど、日本語は1音節にカナ1文字しか乗せられない。けれど、受けとり手は、一つの言葉ですごく沢山の情報を得る感性を持っているので伝わると思いました」と気合いを入れていたことを明かした。

 また、松任谷は「すごいアンビション(野望)だけど、スコセッシがローリング・ストーンズの映画を撮ったように、バズに私の映画を作ってほしい」と“おねだり”。ラーマン監督も「あなたを見つけにいきますよ。お会いしましょう」と前向きな姿勢を見せた。

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